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第1話
Chiku Taku…Chiku Taku…
あ、また聞こえてきた。
毎日、ある時間になると聞こえてくる音……
この音が聞こえてくると、始まるんだ。
僕を使った"実験"が____
ガチャリ
そう音がしてドアが開き、真っ暗だった部屋に光が差す。
そこから、白衣を着たメガネの男が入ってきて、僕の目の前に立つ。
それから、僕の手に付いている手錠を外して、壁にガッシリと僕をくくりつけている大きなベルトを外す。
「おはよう。◯◯くん。」
「オ…………ハヨ…ゴ……ザマ…ス……」
「違うよ。"おはようございます"だろ?」
そう言って、笑いながら、白衣の男は僕を抱き上げて、実験用のベッドまで運ぶ。
「さぁ、じゃあ、今日も始めようか。」
僕をベッドに寝かすやいなや、白衣の男はビニールの手袋をつけて、僕の頬を撫でた。
「今日も君の歪んだ顔が見られるんだね。」
そう言って、口角をニイッとあげる。
「よし。じゃあ、始めるね。まずは、これを外そう。」
そう言って、僕の首にある扉のようなものに鍵を差し扉をあける。
それから、白衣の男は、カチッと電池の様なものを外す。
これが、外れると、僕は"痛み"を感じるようになる。
あの電池は麻酔というもののようで、本当なら、僕をカスタマイズする時に、つけるらしいのに、白衣の男は、わざと、カスタマイズする時に限って、電池を外すんだ。
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