光輝さんは俺の隣に座りグラスのビールを一気に飲んだ。 俺は慌てて光輝さんの目の前の皿に適当に食べ物を置いた。 「春野先輩。食べないとダメですよ。」 「あっ・・うん。ありがとう。」 「いえっ、すみません。勝手な事をしてしまって食べれますか？」 ありがとうと言ってくれたが俺とは目を合わさなかった。 俺は光輝さんの嫌がる事をしてしまったんだろうかと後悔をした。 せっかく仲良くなれるチャンスだったのに光輝さんが隣に居るというだけで俺は焦り過ぎた。 「あのビール注ぐよ。」 「はい。ありがとうございます。」 光輝さんなりのお返しなんだろうと思えた。 ビールの瓶を持つ手が微妙に震えていて耳まで真っ赤になっている光輝さんを見て俺は可愛いと思ってしまった。