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You drive me crazy
「…せ…先輩が!!その、さっき金さんとキ……き…す……してるとこ見ちゃって………の、覗き見する気はなかったッス!!たまたま見ちゃって…だからナイショにしようと思って……」
「………」
……はぁ…?
「で、でも…なんか、ずっと気になる、し…それにノ、ノア先輩が金さんと好き同士だってわかったらなんか…もやもやして…変で……」
「え…?」
……え……
「で、でも…ほ、ほんとにたまたま見えちゃっただけで誰かに言ったりとかそんなことは……」
「いや、若葉ちゃんちょっと待って…」
「金さんもノア先輩もそのお似合いだと思うッス!!そ、その…男同士とか別にそんなのいいと思うッス!!だからその……」
「Stop!! Calm down!!」
「!?」
パンッと若葉ちゃんのほっぺたを両手で挟んで一息つく
ちょっと待て…若葉ちゃんもだけどCalm down俺…
なに?俺と金さんが好き同士?それってお互い相手の事恋愛感情で好きってことだよね?ハァ?
え…っていうかモヤモヤ…って…
若葉ちゃんの顔を見る
うにゅっとほっぺを両側から挟まれて不細工な顔になってる若葉ちゃんは?をいっぱい浮かべて俺が何か言うのを待っていた
「……………」
「……?」
沈黙が流れる
待てよ…なんで若葉ちゃんそう言う理解に至ったんだ…?
一生懸命頭を回転させる
あ……そっか…若葉ちゃんの脳内ではキスは好きな人とするものなのか………I see…
はぁ…っと溜息をつく
これは…困ったな…
若葉ちゃんはまだ首をかしげてた
「えっと…ね…」
「………」
「……俺…別に金さんと恋人同士とかじゃないよ…」
「…?」
「だから、別に金さんの事好きとかじゃないんだよ」
「…?…?」
若葉ちゃんはさっきの顔のままだけど頭に余計大量の?を出現させて混乱していた
ほんとそう言う方面に疎いな…
でもこのまま若葉ちゃんが俺は金さんの事が好きで恋人同士だと勘違いしてるのはまずい…
俺的にも金さん的にも大変よろしくない…
はぁーっとすべてを理解したとこでもう一度深くため息をついて若葉ちゃんと目を合わせた
若葉ちゃんにも分かりやすいように説明して俺はこれから若葉ちゃんに…その…告白?しないといけない…
正直骨が折れる…
もう全部まとめて説明しちゃえばいいか…
遠くでわぁ…って歓声が聞こえて花火が始まったんだとわかった
若葉ちゃんが一瞬だけそっちの方に意識を取られる
「……You drive me crazy…」
「えっ…」
ドーンっと一個目の花火が開いて若葉ちゃんの顔にも赤い光があたってた
そのままビックリ顔の若葉ちゃんの唇にキスをした
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