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Calm down Wakaba!!
「ねぇ…若葉ちゃん…」
「へっ!?……あ…は、はい…?」
金さんとのことがどうしても気になる気持ちを抑えてノア先輩の後ろにくっついて歩いていたら先輩がクルッと振り向いて声をかけてきた
……な、なんか…怒ってる…ッス…?
「すっごいイラつくんだけど…なんなの?言いたいことあるならいいなよ」
ガーン!!
「…な、なにが…」
「わかんないの?さっきからちらちらこっち伺って俺と目が合うと逸らしたり俺を避けることだよ」
ガガーン!!
ばれてるッス!!
ノア先輩にばれないようにこっそりノア先輩の様子見てたのがばれたッス!!
絶対ばれないと思ってたのに…口笛も完璧だったッス…さすがノア先輩ッス
ちょっと大げさにビックリした顔でノア先輩を見ると先輩はイライラしたように色素の薄い眉毛を片方だけあげておれを睨んでてあわててきょうつけした
「…………」
「ほら、なんかいいなよ」
「………」
ノア先輩のため息の音が聞こえる
腕を組んで足のつま先を上げたり下げたりしてとんとん音を立てる先輩はちょっと怖かった
………ご飯残そうとしたときの猛さんの方が怖いッスけど…
「若葉ちゃん?」
でもしゅんっとしてるとノア先輩は少しだけ優しい声で聞いてきた
そっと顔を上げて先輩の顔を確認する
「…………の、ノア…先輩が……」
「俺が?」
「そ…その……えと……」
「………」
ノア先輩は自分の事を言われると思ってなかったみたいで少しきょとんっとした顔をしてた
ここまで来たら言うしかないんだけどどうしても「キス」って単語を口にするのが恥ずかしくて顔が熱くなってノア先輩の顔が見れない
ノア先輩はおれが何か言うのを待っていた
「……そ…その…き………き、き……き…………す………が……」
「kiss?」
「…うぅ……そ、うッス…」
そういったらノア先輩は余計きょとんっとしてしまった
さらっとキスって言っちゃうし…
そっと先輩の表情を伺うと驚いた顔のまままだなんでおれが突然そんな事気にし始めたかわからないって顔をしてた
再度口を開く
「…せ…先輩が!!その、さっき金さんとキ……き…す……してるとこ見ちゃって………の、覗き見する気はなかったッス!!たまたま見ちゃって…だからナイショにしようと思って……」
「………」
「で、でも…なんか、ずっと気になる、し…それにノ、ノア先輩が金さんと好き同士だってわかったらなんか…もやもやして…変で……」
「え…?」
「で、でも…ほ、ほんとにたまたま見えちゃっただけで誰かに言ったりとかそんなことは……」
「いや、若葉ちゃんちょっと待って…」
「金さんもノア先輩もそのお似合いだと思うッス!!そ、その…男同士とか別にそんなのいいと思うッス!!だからその……」
「Stop!! Calm down!!」
「!?」
暑い顔と早い動機と大きくなるもやもやを沈めようと手ぱたぱたと振ってすごい勢いでまくしたててたらパンッ!!っとほっぺにひんやりしたノア先輩の手が当てられて先輩が大きな声を出した
ビックリして目をぱちぱちする
先輩はまたはぁっと溜息をついた
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