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おまけ 冷たい

自分からちゅーしてしまった… 「………」 「………」 猛は黙ったままおれの膝の上に頭を乗せている なんか…いままでもおれからちゅーしたことはあったけどこうやって改めてすると…ちょっと…その…恥ずかしい… かぁっと思いがけず熱くなってしまった頬を猛に見られたくなくて猛の目を覆ったままだった 猛…なんて思ったかな… 嫌だとは思ってない…と、おもうけど…… 猛の目を自分で覆ってしまっているせいでイマイチ猛の表情も見て取れなかった 猛、どんな顔してるんだろう… 気になってそーっと手の力を抜いてみた すると… 「!!」 「っわ!!」 がばっと猛が突然起き上がっておれを押し倒した またおでこにしわのよったちょっと困ったような顔をして大きく肩で息をしていた 「……猛?」 「……先輩…」 「……な、なに?」 「………」 猛が怖い顔をしてるから怒ってるのかとおもった でも猛はすぐにはぁ…っと溜息をついておれの手を離すと起こしてくれた おれの背中に着いた草を掃いながらなぜかすいません…と謝る 「………?」 「………」 それから猛はおれから少し距離を取って座り直した 猛は何も言わずにおれから目を逸らしている 「……猛…?」 「………」 「……なんか言ってよ」 「………ウス……」 猛の素っ気ない態度にムッとする なにそれ!!さっきちゅーしたのになんでそんなつめたいの!! ずいっと猛の傍によって顔を覗き込む でも猛はびっくりした表情を浮かべてすぐぷいっと顔を背けてしまった なんで!! 「なんで猛無視するの!!」 「……無視してるわけじゃないです…ただ…」 「ただなに!?」 頬をぷうっと膨らませたまままた猛の顔を覗き込んで問い詰める

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