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風邪のせい

「ッン…っはぁ…」 「っはぁ…っはぁん…」 まなはぴくぴくっと体を痙攣させて焦点も定まらないみたいにぼやーっとしてた トんじゃった…? 「まな?まーな?大丈夫?」 「ふぁ…ふぇ…?」 ぺちぺちと軽くまなの頬を叩くとまなはぼーっとこっちを見つめ返してきた 一応まだ眠ってはいないらしい でも目がもうしょぼしょぼしとるから時間の問題やろうな… 「ごめんまな、我慢利かんかった、体辛くない?」 「………」 まなはうんうんっと首だけ縦に動かした まなの額にぺたっと張り付く髪を掃って手を当ててみると薬が効いたのか少し熱が下がったような気がした とりあえず体をきれいにして服を着せてやって水を飲ませてからベットに横にならせる その時にはまなはもうほとんど眠ってしまっててかろうじて首を振って反応していた 「……じゃ、まなおやすみ…夜中辛くなったら言うんやで?」 「………ん…」 「ん?」 さすがに病人のまなに手を出してしまったことに罪悪感を感じて今日は床に布団敷いて寝かせてもらおうと思ってまなのベット脇から離れようとしたらまなにきゅっと服の裾を引っ張られた さっきまでふにゃふにゃしてたまながうっすら目を開けてこっちを見ている 「?どしたん?」 「………ん…」 くいくいとオレの服の裾を引っ張り続けるまなにそう尋ねるとまなはモゾッと動いてベットの端の方によると空いたスペースを手でぽんぽんと叩いた ………… 「一緒に寝てええのん?」 「…ん」 「………」 まなはうんうんと頷いて再度ぽんぽんと自分の横を叩いた あー…もう…せっかく別で寝ようと思うとったのに… まながぽんぽんしとるスペースに横になって布団の中に潜る するとまなは寒いのか寄ってきて足を絡めてきた 「……ん…おや、すみ……」 「………おやすみ、まな…」 まなはそう言うとオレの言葉を聞き終わらないうちにすーすーと寝息を立て始めてしまった

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