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不似合でも

「もうやめとき」 健斗を人の壁の中から引っ張り出してやった 猛かて健斗他の奴にべたべたそう言う視線で見られて触られんのはいややろし、健斗も嫌がっとった たしかに今の健斗はかわええしそそるものはあるかもしれん ………まぁオレは勃たんけど… 少し離れたところでまなが嫌そうな顔をしてるのが見えた やっぱオレはこっちのほうがええなぁ… 健斗が大丈夫そうなのを確認してまなのところに戻るとまなはあからさまに機嫌が悪かった ぶすっとふくれてじと目でオレを見ている 「なに?まなどしたん?」 「………別に…」 あえてまなが不機嫌なのに気づかないフリをして話しかける どうせさっきのオレと健斗が似合っとるって話を気にしとるんやろ? まながフイっと顔を逸らす むしろこれで不機嫌なのばれとらんと思っとるんやろか? ま、ええわ 「まな、ちょっと来いや」 「どこにだよ…つか一人でいけよ」 「便所や便所、おしっこしたいねん」 「……そのかっこでそう言うこと言うなよ」 どう考えても機嫌が悪い でもそんなの気にせず半ば無理やり教室から連れ出す 「別にトイレぐらい健斗でも誘って行けばいいだろ…」 「いまの健斗男子トイレに連れて行くんわいろいろまずいやろ?」 やっぱ気にしてるんや そのままトイレの前を通り過ぎる 「おい、銀トイレすぎてるけど…」 「ええから」 オレが向かってるのは階段裏だった そのまま歩いて階段裏に近づくにつれてまながそわそわしだして帰りたそうなそぶりを見せだした 「っや、銀やっぱ俺もど…」 「ダメ」 「お、お前階段裏行こうとしてるだろ!!」 まながUターンして逃げようとするのを引っ張ってそのままもう馴染みのマットに押し倒した まなが顔を真っ赤にして体をよじって逃げようとする 「っや、やめろよ!!あんな抜け方して長く戻らなかったらみんな不審がるって!!」 「んー別にオレはええんやで?ただまななんかオレに言うことない?」 「はぁ?」 「オレが健斗助けに行ったときぶっすーってブッサイクな顔しとったやん?」 「不細工!?い、言うことなんてねえよ!!」 まなの顔がどんどん赤くなって腕で顔を隠しだした 「へぇ~ないん?」 「っわ!!そ、そやって耳元で低い声で喋んなよ!!」 「イーヤ、まなはオレが健斗とお似合いやとか言われてもええんや?ふぅ~ん?」 「………そうやって…わざと色っぽく言うなよ…」 まだ素直になってくれないまなの耳元にもっと口を寄せ息をかけるように言う まながぶるっと震える もうひと押しかな… 「オレ、まなの彼氏やないん?まなは彼氏が他の奴とお似合いやって言われててもええの?」 「…っや…そ、それ、は…」 「それは?なんなん?」 まなの耳を軽く噛む まながオレのシャツを掴む手に力を入れた あーシワできるなぁ…っま、ええか…アイロンかけたらええわ… そのまま耳元でささやいてまなの本音を促した

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