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violence kiss

あーあ…あとちょっとだったのになぁ… ドアの向こうに物凄い形相で立つ銀くんをみてやけに冷静にそう思った 学が小さく喉の奥から絞り出すように「ぎん…」って言ったのが聞こえた 銀くんは俺のところにつかつかと歩いてくると 俺をちらって見ただけで何も言わずにそのまま学の手枷を外してた 「ぎ…ん…ぎん…銀」 「はいはい…大丈夫やから…」 「ぎ、ん…ごめっ…ぎん、銀…」 学は手のかせが外されるなり銀くんにしがみついて涙を流しながら銀くんの名前を呼び続けてた 銀くんはそんな学の背中を撫でながら手足の血のにじんだあとなんかを確認したり学に外傷がないか調べたりしてた その間も学はずっと銀くんに抱き着いていた 銀くんいいなぁ… 結構純粋にそう思った 「…うぅ…ぎん…ぎん…」 「…………なぁまな…ちょっといい?」 「………?…」 銀くんはぽんぽんっと学の頭を撫でて学から体を離した 俺はぼーっとそんな様子をベットの隅に座って見てたわけだけど そしたらいきなり頬に鈍い痛みが走ってベットから転げ落ちた 痛すぎて一瞬痛いってことが理解できないぐらい痛かった 目の前が白黒する 「銀!!」 「………って…いてて…」 「………………」 ベットの上からこっちを冷たい顔で見下ろす銀くんとそんな銀くんの腕にしがみついて不安そうな顔をする学が見えた あんなことしたのに学俺の心配もしてくれるのかぁ…優しいなぁ… 銀くんは学の声も聞こえないみたいでこっちをじーっと見つめてフーッフーッと息を吐いてた 相当怒ってるらしい まぁそりゃそうか…… 痛いの嫌いだけどしょうがないよねぇ… 目を閉じて痛いのに耐える準備をした 「………ぎ、ぎん…」 「…………」 「……ダメだよ…」 「…………まながよくてもオレよくない」 「殴ったら銀も痛いよ…ヤダよ…」 うっすら目を開けると学は俺を憐れむみたいな目で見ていた それが一番つらかった しばらく銀くんはぐーっと目をつぶって何かを考えた後俺の胸ぐらをつかんで自分の顔の高さまで持ち上げた 「銀!!」 あー……やっぱ殴られるよな~… そう思って目を閉じた なのに… 「……え…」 「………んっ!?」 「…………」 何故か唇に柔らかい物が触れてにゅるんっと何かが口に入り込んできた 驚いて目を開けると同じように驚いてる学の顔とすぐ目の前には銀くんが俺を睨み付けたまま俺の唇を吸っていた ………!?

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