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我慢の糸
「っも…やぁ…疲れた…寝るぅ…帰るぅ…グズッ…」
「学かわいい…………あっ、そうだ…学昨日誕生日だったんだよね?俺プレゼント買っといたんだ~」
「……あ…ぅ…っはぁ……」
嫌な音が聞こえてくる
「ほら学、これ、かわいいでしょ?学に似合うと思うんだ~」
「こ、れ……」
「これね、ピアスなんだ…」
「ぴ、あす……」
「俺のものになるんだから…そのしるし、まだだけど結局はなるんだし付けちゃっていいよね?」
「………お、れ…ぴあ、す…あなない……」
まなは明らかに怯えて怖がっていた
助けに入ってドアを破った時
ベットに力なく寝そべるまなとその足の上に座る志波、そしてその手にある少し赤い液体がついている針を見てもう我慢が効く気がしなかった
志波の家はとにかくデカかった
何となく窓の位置から部屋の場所の検討をつけて歩いてたけど洋館の特殊な作りでなかなかたどり着くまでに時間がかかった
やっぱり今はこの家に志波の家族はいないらしい
で志波の部屋の前につくと声が聞こえた
「やぁぁ…イクゥ…イキたいぃ…」
「だーめ❤」
学のよがる声と志波の声
4日ぐらいだったけど久々にまなの声を生で聞いた気がした
「…っず…っも、やだぁ……イキたいぃ…」
「だからダメだって」
「やだっ!!やだやだやだ!!」
まなは寸止めされてるらしくイキたいと騒いでいた
その時点で部屋に入って志波をぼこぼこにすればよかったんやけどなぜかそれができずにドアの前で立ちすくしてしまった
「じゃあまた電マで遊ぼうね?」
「…やだ!!それやだぁ…!!やめて…しば…やめてぇ…」
「俺のものになる?」
「……………………な………ら、ない…」
「……ふ~ん?」
志波は自分の物になるまで寸止めし続ける気らしい
なんだか前の自分を見ているような気がした
まなの事最初に玩具になれ言うた時オレ同じような事言うとったな……
そう思った
そう思うと少し良心が痛まんでもなかった
「っも…やぁ…疲れた…寝るぅ…帰るぅ…グズッ…」
「学かわいい…………あっ、そうだ…学昨日誕生日だったんだよね?俺プレゼント買っといたんだ~」
「……あ…ぅ…っはぁ……」
まなはもうほとんどトんでるような状態やったけど志波の物になるかって質問にはずっとならないって首を横に振り続けとった
なんだか余計良心が痛んだ
しばらくすると志波も飽きたのか別の事をしだした
「これね、ピアスなんだ…」
「ぴ、あす……」
ぞわっと肌が泡だった
………ピアス……
「こことね?おちんちん用のピアスなんだ…」
「………え……」
やっぱり…!!
ハッキリってドン引きやった
動けんぐらい引いた
「…ぁ、や……や…だ……ぎ…ん…」
でもそこでハッとした
まながオレの名前呼んだ……?
小さい声やったけど確かにそう言った気がした
するとそのすぐ後、さっきの言葉の有無を考える間もなくまなの叫び声が
「っやだ!!やだ!!やだぁ!!ぎん!!銀!!やだぁ…!!!」
「あ、ちょ、学!!危な…」
そこで何かの我慢の糸が切れてしまった
後ろに足を大きく下げてそのままドアにめがけて思いっきり振った
目の前で木のクズが散ってドアが吹っ飛ぶ
ベットの上に涙目でこっちをみるまなと驚き顔の志波が見えた
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