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まなの悩み

おかしい… まなが3年に上がって少ししたあたりから様子がおかしかった 吊革につかまったままぼーっと下を向いてるまなのつむじを眺めながら考える なんかあったんやろか? 「…まな…まーな?」 「え、あ、なに?」 「まなどしたん?ぼんやりして?」 「……あ……な、なんでもない……」 「…?そう?」 こんな感じで最近まなはぼんやりしてた 授業中や昼休みやヤってる最中でさえ何か考えてるみたいに上の空になることがあった たまにオレの方をじーっと見て何か言いたそうにしてたりでも俺がそっちを向くと慌てて目を逸らしてまたぼんやりしとった まなはきっと一生懸命隠しとるつもりなんやろうけどバレバレやった でもオレに心当たりがない 誰かになんか言われたんやろうか… でも何度かまなに聞いてみたけどなんでもないって言うだけやった 「…………まなやっぱ変やない?」 「そんなことないよ…」 「ほんま?」 「…ホントだよ」 「………」 ほらな? そんなはずないのに… まなは嘘をついてる時なんかはオレと目を合わせたがらなかった 今回もそう… 話したくないんやったら別に無理に聞こうとは思わんけど抱え込みすぎてキャパオーバーせんかなぁ… 「まなホントに大丈夫ならええけど体調とか悪いんやったら早う言うてや?」 「あ…う、ん…」 「大丈夫?」 「うん…ホントに大丈夫、多分、ちょっと疲れたんだと思う…」 「ふふっ、新しいクラスに緊張したとかそう言うあれやろ?」 「う、うるさい!!」 ちょっとだけいつものまなに戻った でもまた何か言いたそうにしてまた目を背けてしまった そんな我慢せんでもええんやけどなぁ… きっとまながオレにそういうことを言おうとしないのはオレを心配させないようにだとか傷つけないようにとか言うアホな配慮なんやと思う…っていうかそうや ほんまアホ、まなが言ってくれないことの方がずっと傷つくんやけどなぁ… まなはまだうつむいて難しい顔をしてた 溜めとるんやろうなぁ…よし… 今日はまなの話を意地でも聞くことにした

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