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08
考えただけで胸がズキンと痛んだ。何を言おうしているんだ、渥。せっかく再会できたのに、訳の分からないことばかり言うのはやめてくれ…!!!
「じ、じゃあ…!じゃあなんで俺の家に来たんだよ!俺に会いに来てくれたんじゃないのか…?」
渥の方に体ごと向けて訴える。渥は俺と視線を絡めてフ…と笑った。
その笑顔は先ほど見せた俺の好きだった笑顔ではなく、作り物のような笑顔だった。
「お前に会いに来た、か。そうだな。それはあながち間違ってない。けど、目的はそうじゃない。俺はお前に忠告をしに来ただけだ」
「忠告…?」
渥は俺の背後に腕を置き体重をかけると、息がかかりそうなくらい顔を寄せた。
そして俺の瞳を感情の読めない目で捉えたまま口を開いた。
「もう二度と俺に話しかけるな。近寄るな。お前と話すのはこれで最後だ」
告げられた言葉の意味が理解できないまま、とにかく泣きたくなった。
渥は酷く残酷な言葉を吐き出した後すぐに俺の横から立ち上がり、傍にあった温もりが早急に離れていく。雨が降っているせいか肌寒さすら感じた。
「そういうことだから。邪魔したな」
離れていくその姿に俺は思わず手を伸ばしていた。
グイッと渥の離れかけた腕を掴む。
「待てよ…!そんなのいきなり言われたって俺は納得できない。…なんでだよ?お前がαだからか?俺と知り合いだと思われたくないからか?」
「そうだと言ったらどうする」
渥がこちらを振り向かず返してくる。
違う、そう言ってくれると頭のどこかで思っていたのかもしれない。予想外の返答に一瞬息が詰まった。ギュッと渥の腕を掴んでいた手が、ほんの少し緩んでしまう。
「………渥はそんなことを言うやつじゃない…」
「じゃあなんで聞いてきた?少しでもそう思ったからじゃないのか。それとも俺に、違うと言って欲しかったのか」
「…!」
心の中を見透かされたような発言に顔が熱くなる。
遠慮なく心を突き刺してくる言葉たち。ああ、嫌だ。こんな場所早く逃げ出したい。
でも…
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