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二本の指でグリッと強めに前立腺を擦られて、掴んでいた腕に爪を立ててしまった。
「アあああッ、ひん、っ、……ッ!」
「わざと?」
「違ッ……あ、渥、まって…!激しっ」
「…ほんとはもう有紀と仲良くヤッてたりするんじゃないの?」
「はっ…?そんな…っやってない…!」
長い指で遠慮なく中をかき混ぜられて危うく二度もイキそうになったが、渥から聞こえた疑惑に血の気が引いていく。
誤解されたくない。
渥に嫌われたくない。
佳威の時にも感じた言い知れぬ恐怖に体が震えそうになる。
腕を掴んでいた手を離して、上体を起こし少し離れた場所にいた渥の首に両腕を回した。そのまま重力を利用して引き寄せる。渥が抵抗することなく俺の動きに従ってくれたのが嬉しくて、見様見真似で今度は自分からキスをして舌を絡ませた。
「ん…」
俺の不慣れなキスに応えるかのように渥の反対の手が俺の頭に伸びてきて、少しだけ乱暴に髪を絡め抱え込んだ。
その間も中で動く手は止まらず、増える指の圧迫感と与えられる刺激に脳が蕩け出していく。
ぷは、と口を離すと至近距離で見降ろす渥の瞳と目が合い、懇願するように見つめ返した。
「おれ、アッ…ほんとに…っだれともしたことないよ…!しん、じて…?」
「…そりゃよかった」
大して興味の無さそうな返事とは裏腹に、整い過ぎた顔が不敵な笑みを見せる。
体が密着したことによって、俺のそそり立った中心が渥の硬い腹に触れて、頭に触れていた手が再び伸びてきた。ふわりと包み込まれる感触にビクビクと全身が震えてしまう。
ただ触れただけなのに、なんという快感だろう。
「は…、ぁ。いま、そこさわられる、と…!」
「イっちゃう?」
「んっ、うん」
コクコクと頷く俺に、渥の手が滑らかに動き出す。
「イかせてあげようか?」
しかし、その言葉に俺は弱々しく首を振った。
前と後ろからの刺激に正直もう何が何だかよく分からないが――これ以上、我慢ができそうにない。
「……もう…、…欲しい…」
「……なにが?」
渥が動きを止めて俺を見つめる。
…分かってる癖に、言わせるつもりか。
「渥……の、が、欲しい」
「…やだねえ。処女のくせに、そんな男を誘うような台詞。慣れてるみたいで」
渥は俺から指を抜くと、オーバーリアクションするように両手を広げて身を起こす。それからスッ…と目を細めて俺の愛液で濡れた指を口元に寄せ、艶かしく赤い舌で舐め上げた。
「後悔しても、知らないよ?」
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