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★疑惑の消えない麻也王子→19-20

 諒は言われるまま、急いで服を脱ぐと、麻也の隣りに滑り込んだ。 「麻也さんてば、点滴したのに大丈夫なの?」 「うん、やっぱり一日の終わりは諒にシメて」もらわないと…」 天井の方を見ながらではあったけれど、麻也はそう言ってくれた。 その横顔は、やはり疲れの色は隠せない。でも、甘えられたのが嬉しくて、 はいはい、と諒も麻也のあごをとらえてキスをし、 麻也の中心に手を伸ばして優しく触れると… 「…ん…」 …あっけなく麻也は眠りに落ちていった… 諒は笑いだしそうになるのをこらえて、麻也の幸せそうな寝顔を見つめていたが… でもこれで、あの男の言うことがウソだと思える気がした。 (でも、違うクスリだったら…) そんなことを考えているうちに、諒もいつしか眠りに落ちていった…  次の朝は、集合時間にはどうにか間に合ったものの、 諒は移動のバスの中でも、飛行機でも、窓側に座らせた麻也に密着して、 さらには手をつないで爆睡してしまった。 麻也もそれを嫌がっている風もなかったし…  まあ、お互いあまり言葉もなかったけれど…  移動先のホテルは、これまで以上に高級そうなホテルだったが、 部屋に荷物を置くや否や、休息も兼ねて、直人のツインルームに集合して、 昨日の反省会をメンバーだけですることになった。

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