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★おねだり麻也王子→19-19
…その留守電を聞いて、諒は身の置きどころがない気持ちになってしまった。
麻也に、どうしたのと不安げに尋ねられてしまったが…
「真樹から留守電。麻也さん、ホントごめんね…もー、俺のバカって感じ…」
心からそう思って言ったのに、やっぱりその言葉は、
自分の耳には虚しく届いて悲しくなった。
麻也を見ると、麻也も困ったようにあらぬ方を向いていた。
だがしかし、やっぱり麻也と他人になるわけにはいかない訳で…」
「麻也さん、寝る前の薬はいいの? どこにあるの? 」
「ボストンバッグの底の方の…白いプラケース…の中…ごめんね…」
…そして、麻也は諒から受け取った薬をのむと、服を脱ぎ始めた。
一糸まとわぬ姿になると、腿のあたりを少しだけ毛布で隠し、諒のシャツの袖を引っ張る。
すると、
「諒…も、早く脱いで…」
麻也からも薬の説明が欲しかった。諒は少し不安になったが、
(俺にすすめない、ってことはやっぱりまともな薬なんだろうな。
クールダウンもいつも通りってことだし…)
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