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第86話

バイトが終わり急いで璃人さんの元へ向かう 「こんにちは」 「いらっしゃい。どうぞ」 今日は他のお客さんも来てた。楽しそうに並んで何か作っていた。 やっと先輩へのリングが出来上がった。 思いの外うまくできて満足だ 「美空くん」 「はい。」 「それ、裏に刻印も出来るんだよ。いれてく?」 「そうなんですか?」 「うん」 「…でも…今回はそのまま渡します。今度…今度の先輩の誕生日の時に一緒にいられたなら入れに来たいです。」 「ふふっ…そっか。待ってるね」 ラッピングも自分でして急いで帰る。 喜んでくれるかな… 「ただいま」 「おかえりー」 迎えてくれた先輩といつものをして二人で手を繋ぐ。 「先輩…」 「ん?」 「これ…受け取ってください!!もうひとつの誕生日のプレゼントです」 「ありがと。開けていい?」 「はい!!」 中身を見た先輩が顔を綻ばせた。 「ありがとう!!嬉しい…美空から捕まえられてるみたいで嬉しい…ありがとう」 サイズもぴったりで嬉しそうに微笑む先輩を抱き締めた その日からずっとそれは先輩の左の薬指に収まっている 璃人さんのところって話したら少し拗ねてたけど今度先輩も俺にくれるって言ってくれた 来年の誕生日の約束もして… そして今…俺の指にも同じものが光っている。俺の方には先輩からのメッセージが刻印されていた Restons ensemble pour toujours 永遠に一緒にいよう 「約束ね」 先輩が嵌めてくれたリングに口づけを落とす 「はい…」 fin.

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