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第12話

いつものようにただぼーっと授業を受ける。 窓の外をぼんやり眺めていると葉月先輩をみつけた 先輩達は体育かぁ…子供みたいに満面の笑みでボールを追いかけている先輩は可愛らしくて思わず笑みが零れた 「水無月。次のところ読んで」 「…」 「水無月」 「水無月!!」 「ちょっ…美空!当たってるって…」 「へっ…あっー!はい!!」 「ここ。75ページ」 先輩に見惚れていて全く聞いてなかった俺に後の席の睦月が教えてくれた。教室中がクスクスという笑いに包まれていた 授業が終わると教師に呼ばれた 「水無月。お前は自分の成績わかっていてあの授業態度なのか?今度とれなかったらお前進級無理だぞ…」 「そんなぁ…」 「いやならしっかり勉強しろ!お前雪割と仲が良いんだから教えてもらえ」 「はい…わかりました…」 肩を落としてとぼとぼ歩いていると 「水無月!どした?元気ないねぇ」 「せんぱーい…俺成績ヤバくて…今度のテストダメなら進級出来ないってぇ…」 「ははは!」 「笑い事じゃないです…どうしよぉ…」 「あぁ…ごめんごめん。俺教えてあげようか?」 「えぇ!!いいんですか!!」 「いいよぉ」 「えぇ…嬉しいです!!わぁ…ありがとうございます」 葉月先輩はいつも上位にいるということは知っていたけれどまさか教えてもらえるなんて…頑張らないと… 「また連絡するね。バイトのシフト見てから」 「はい!!ありがとうございます」 「またね」 教室に戻ると睦月がきて 「お前…呼び出しだったのに顔緩みすぎ…」 「だって…葉月先輩が勉強教えてくれるって…」 「へぇーよかったじゃん」 「でもバイトのないときだけだから…そのときは…お願い!!勉強教えて!!今回頑張らないとほんとにヤバい…」 「別にいいけど」 「ありがとー!!さすが!!睦月」 かくして俺は勉強に励むことになった… しばらくあのお店には行けない…とっても残念だけど…仕方ない…

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