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第11話 ギャップ萌えは正義
ちょっと待ってちょっと待って……マジで待って。おかしいだろ、これはさすがにヤバいだろぉぉーーっ!?
「南條先生、ここ学校!!」
「お前が可愛すぎるのが悪い……気持ちよくしてやるからな」
「あっ、アン……!」
喘いでる場合じゃないんだけど、耳を舌で嬲られながらイケボで囁かれたら、童貞はもはや喘ぎ声しか出せません。
そんなわけで俺のツッコミは綺麗 にスルーされ、暴走した南條先生を止めることはできなかった。
「ひあぁっ……!そこ、そんなに激しくこすっちゃだめぇっ」
「ダメじゃなくて、いいんだろ?」
「あっ、あっ、あん……!」
南條先生はさっきからその大きな手で俺のチンコをシュッシュッと上下に擦っている。
ああもうヤバい、気持ち良すぎる!自分でスるのと全然違う!!
「やあぁっ、先っぽクチクチしないでっ!気持ちいいからぁ……!」
「そう言われて止めると思うか?」
BLではありきたりな展開だけど、現実にやられたらこんなにエロくて気持ちいいなんてぇぇ!!これで本番なんてされたらどんだけ気持ちいいんだよぉ!?
「お前の可愛いチンポからヤらしい汁がどんどん溢れてきてるよ。音聞こえるか?」
南條先生の言葉通り俺のチンコはもうドロドロで、擦られるたびにグチュグチュと卑猥な音が鳴っている。
おまけに先生の低音イケボで言葉責めされて、まるで脳みそも犯されているみたいだ。
「だめ、だめぇ、先生俺もうイくぅ……!」
南條先生がこんなにエロい先生だったなんて……しかも学校で生徒に手を出す悪い教師。
「ん……出していいよ雨宮。俺の手で気持ちよくなれ……っ」
どれもこれも俺の妄想通りで、嬉しすぎるっちゃ嬉しすぎるんだけど。
ただし、これで相手が俺じゃなかったらだ。
「やぁ、あッ!せんせい!出るッ!!」
とうとう俺は南條先生にされるがまま、その手の中にザーメンをぶちまけてしまった。
「はぁっ、はぁっ……」
――どうして俺なの?
その場に崩れ落ちないように、俺は無意識に南條先生の白衣を握りしめた。
「ふふ、たくさん出たな。普段自分でやったりしないのか?」
南條先生は微笑みながら、俺が出した精子を近くに置いてあったティッシュで拭いている。
少しの間ぼーっと見とれていたけど、すぐに我に返った。
俺は……俺は、なんてことを……!南條先生の手に出してしまうなんてぇぇッッ!!でもそうさせたのは先生だけど!!
「い、いえ……ちゃんと、してます……」
どうしよう……こんな状況で先生を好きじゃないとか言ったら俺、
「ふぅん。オカズは何?」
「南條先生……(ボソボソ)……です」
マジで空気読めない子っていうか……。でもちゃんと言わないといけないよな、これ以上先生に勘違いさせたらダメだし……
あれ、俺今ちゃんと言えた?
オカズを聞かれて、『南條先生似の攻めに襲われてあんあん喘ぐ可愛い受けです』ってちゃんと言ったか!?なんか頭がぼーっとして舌が回らなかった気がするんだけど。
恐る恐る先生を上目遣いで見つめると、その表情を確認する前にガバァと抱き締められた。
「雨宮ぁぁーっ可愛すぎだろオイ!!俺をオカズにしてるだって!?ああああもっと早く告白してればよかった……!!もう今夜は俺の家に泊まれ!最後までヤってやるから!!妄想なんかじゃなくて本物の俺でイってくれ!!」
ぎゃああああ!!!やっぱりちゃんと言えてなかったぁぁぁ!?!?
っていうか南條先生、そんな性格だったの!?寡黙でクールじゃないの!?意外と暑苦しいんだな!!
いや、むしろギャップ萌えだけど。
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