2 / 2

第2話

 寝室は十畳ほどの大きさで、大きいサイズのベッドが部屋の真ん中にどでんと置いてあるだけだ。そこに俺を下し、山形さんが覆い被さって来る。シャツを脱がされ、素肌に直接外気が触れて少し身震いした。ゆっくりと突起を口に含み転がされる。その刺激が強過ぎて、俺は思わず声を上げた。 「ひぅっ!? 山形さ……っつよ……っ」 「櫻ここ弱いもんな」 「やぁぁっ……だめっ」 「……たっぷり可愛がってやるよ」  そう言ってニヤリと笑う山形さんはとても楽しそうだ。俺はされるがままに乳首を吸われ、捏ね繰り回されその度に甘美な声を漏らしてしまう。 「こっちも……そろそろ欲しいんじゃないか?」 「あっ……」  ズボン越しに俺のものを握り上下にスライドする。その刺激だけで俺の中心は更に硬さを増した。山形さんは俺のズボンを脱がし、更には下着も一緒に剥ぎ取った。目の前に晒された俺自身は、先走りでじっとり濡れている。山形さんはそれを面白そうに見つめてから、ゆっくりと口に含んだ。 「んぁぁ……それ、気持ちよすぎますよぉ……」 「気持ちよくしてやってんだよ……んっ……」 じゅぼじゅぼと水音を鳴らしながら、山形さんが俺の股の間で頭を上下させる。快感が押し寄せてきて、射精感が募るがどうにか耐えて、山形さんの行為を見つめた。 「は、ん……あぁ、凄いぃ……んんっ……」 「……じゃあ、今日はここまでにするか」 「え……?」  そう言って、山形さんは俺のものから口を離す。急に行き場を失った熱をどうして良いのか解らず、俺は山形さんを見つめる。しかし、彼はもう興味を無くしたのか、俺から離れてさっきの続きとばかりに本のページを開いた。  仕方なしに、俺も服を着て山形さんの隣に座る。頭を撫でられて、また視線を本に戻された。 最近、よくこういう事がある。途中で行為をやめてしまうのだ。何故だか解らず、尋ねる事も出来ずに俺はただ悶々とするしかない。不完全燃焼の熱を持て余して、結局俺は家に帰って自分でその熱を吐き出させることしかできないのだ。

ともだちにシェアしよう!