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第45話
「唯のことが好きだよ」
ばくばくとうるさい胸をなんとか落ち着かせてそう言い切った。
少しだけ声が震えちゃったかもしれないけど...
「俺のこと子供っぽいとかめんどくさいとか思うかもしれないけど...唯を全部...全部、俺にちょうだい」
さっき唯が言ってた言葉には期待しても良いんだよね?
「...っ、当たり前…玲緒、俺のものになってくれるのか?」
そしたら唯はちょっと泣きそうな、でも嬉しそうな顔をしながらそう言ってくれた。
俺の返事はもちろん、もう決まっている
「うんっ」
俺の言葉を聞いた唯は不安そうな、でもどこか安心したような表情をしていた。
「俺はどこにも行かないから...唯も、俺を置いて行かないで」
「あぁ…寂しい思いはさせないから」
俺はこの人がどうしようもなく愛おしい。
好きで好きでたまらない。
胸の奥がぎゅうって音をたてて愛おしいと俺に伝えている。
「抱きしめるだけで良いって言ったけどやっぱりセックス、したい」
唯を、唯の体温を、感じたい。
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