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夜に舞う蝶5※

「水分補給はした?」 バスローブを羽織り、緩く腰ひもを縛ってから宇海の前に姿を見せた。 秀司の声に、ペットボトルを持ったまま所在なさげにベッドの端に座っている宇海が顔をあげた。 「隣り、座っても良いかな」 「はい。お水…飲みますか?」 「ありがとう、少しもらおうかな」 宇海が気を利かせてコップを差し出す。 秀司は逸る心を落ち着かせるかのように差し出された水を飲んだ。 火照った身体も逸る気持ちも落ち着いていく。 「先に確認しておこうと思うんだけど、最後までするってことでいいよね?」 「僕はそのつもりですけど?」 「じゃあ、されたくないことはある?」 「アブノーマルなものは耐性がないので…」 「大丈夫、僕は至って普通だから。可愛い子には意地悪してしまうタイプなのは先に白状しておくよ」 「ふふっ、僕もちょっとだけ意地悪されたいです」 軽く握った拳で口元を隠して笑う姿は、やはり上品でどこか茶目っ気があって魅力的だ。 目と目が合ったのを合図にお互いの距離を少し縮める。 「キスは平気…?」 秀司の右手が宇海の顎を捉え、親指が形の良い魅惑的な唇をそっとなぞった。 指から伝わる感覚だけでずっと狙っていた唇が予想以上に柔らかいことを知る。 「――はい」 目を瞑る最後の最後まで秀司を見つめ、恍惚とした表情でゆっくりと言葉は紡がれた。 その返答にホッとした秀司はぺろりと自分の唇を舐めたあと、そっと宇海に近づいた。 (やっとこの唇が堪能できる…) 「っん、ふ…」 何度か口付けた後、ゆっくりと宇海の身体を押し倒していく。 宇海はキスに夢中になって、抵抗することなく秀司に組み敷かれた。 「はぁ…ん、っふ」 最初は触れるだけだったキスも秀司が宇海の下唇を食んで催促すれば、彼の口が薄く開いて舌同士が戯れるまでに深くなる。 舌をきつく吸い上げると、宇海の腰がピクンと小さく跳ねた。 「唇柔らかいね。すごくエッチだ」 「鷹崎さんキス上手すぎて変になる…」 「それは光栄だ…バスローブ解いてもいいかな」 部屋の照明を落としながら、はふはふと息をする宇海に向かって最後の了解を取る。 すると宇海自らバスローブの紐を解いた。 どうぞと言わんばかりの挑発的でイヤラシイ目線が秀司に送られる。 (さて、お待ちかね。君のカラダをたっぷり堪能させてもらおうかな) 「こういうの好きなんだね、ますますヤラシイカラダだ」 「お気に召しませんか…?」 「いいや、エッチな子は大好きだよ」 バスローブをはだけさせて真っ先に飛び込んできたのは、ニップルピアスだった。 白桃のような肌の色に細い腰、シルクのような肌触りが何とも言えない。 まさに秀司が理想とする相手でまるで自分のためにあるような肌だと錯覚しそうになる。 淡いピンク色の肉粒に付いているふたつのピアスは、一糸纏わぬ白い清純な肉体を一瞬にして色香を放つ肉体へと変えてしまう。 「乳首弄られるの好きなのかな?」 「あ、だめ…っあ!」 宇海が体を動かす度にピアスの飾りが揺れた。 「引っ張られるの気持ちいいんだね」 「ひゃ…んっ!」 「耳も弱そうだ」 (乳首にピアスで感度良好ときた……最高に美味しそうじゃないか) 「んんぅ!」 「良い声…我慢しなくて良いからね」 「鷹崎さんずるい…耳元で囁くなんて…」 「ゾクゾクした?嫌ならやめるよ?」 その問いに宇海は困ったような顔で微笑みながら首を振り、秀司に体を委ねた。

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