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みっきーの誕生日☆58

『・・・ん?・・・正真正銘・・・なんて言った?』 『─────っ!?』 ヤ、ヤバい・・・っ!! ど、どうしよう・・・!! 今の・・・聞かれた・・・? 『恋人とか・・聞こえたような・・・』 『────っっ!!!』 あああああ! しっかりバッチリ聞かれてたーっ!! どうしよう!! どどとどどうしよう!!! 冷たい汗がダラダラと背中を伝う。 『・・・光希』 『・・・は、はははいぃぃっ・・・!』 『どうした?顔色悪いけど』 『あ・・・・や、・・・あ・・う・・・・あ・・あ・・・・・』 『もしかして・・・恋人っていうのは・・・』 『─────っっっ!!!!』 『本当の事・・・だったりして・・・』 『──────っっっ!!!!!』 ど、どどどどうしよう・・・! どうしよーっっ!! なんとか この場をやり過ごさないと! なんとか 誤魔化さないと! 俺たちは “恋人同士” じゃなくて “友だち” だって! “友だち” だっ・・・て・・・ 『光希?』 『・・・・・・・・・』 父さんに ジーっと見つめられて 言葉に詰まった。 “友だち” じゃない・・・ 俺たちは “友だち” じゃなくて “恋人” だ。 普通じゃないのかもしれない。 だけど、なに1つ恥ずかしい事なんてない。 堂々と玲音と咲哉が「好きだ」って言える。 ・・・なのに 誤魔化して・・・ウソをついて・・・ それで・・・いいの? 今、誤魔化せても、ウソついて逃げても・・・ これからずっと父さんにウソをつき続けて・・・ それで・・・いいの・・かな? 『・・・光希?』 『・・・・・・・・・』 でも・・・ 反対されたら どうしよう・・・ 男同士の恋ってだけでもハードル高いのに・・・ 相手が・・・・・・ チラッと両隣の2人に目を走らせる。 ─────2人・・・ 男同士で 相手が2人・・・ って・・・ めっちゃ ハードル高くないっ?? 俺が 飛べる高さじゃなくない?? でも・・・ でもでも・・・ 認めてほしい・・・ 俺たちのコト 父さんにも。

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