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2人の秘密④

『あー!みっきー、可愛い!』 『可愛いな、みー!可愛い!』 すりすり、くっつき虫の2人。 続きを なかなか話してくれない。 『みっきー ♪ 』 『みーぃ ♪ 』 すりすり。 『もう!いいからっっ !!続きっ! 続きを話せっ!!』 抱きついている2人を引き剥がす。 なおも くすくす笑う玲音を むー、と睨む。 『あはは。ごめんね~。・・・・えっと・・・・? どこまで話したっけ?』 『・・倒産しかけたってトコ。』 『あー、それね。うん。倒産はしなかったよ。・・・咲哉のお父さんのお陰で。』 『・・・・・え?咲哉の・・お父さん?』 『・・・ああ。』 咲哉が 頷く。 『あの頃はね・・・咲哉のお父さんが自分の仕事を放って 一緒に駆け回って・・・頭 下げたり援助してくれる企業 探したりしてくれて。 それで なんとか持ち直す事が出来たんだよね。』 『・・・・・・へぇ・・・』 『あと、心労で倒れそうな父さんを ずっと傍で支えてくれたりね。すごい人なんだよー。』 『・・・へぇ!すごいな!咲哉のお父さん!』 『はは。サンキュー。俺も尊敬してるよ。 もちろん、俺の親父だけじゃなくて玲音のお父さんも。2人で 力を合わせたから、たて直す事が出来たんだしな。』 咲哉が照れくさそうに言うと、玲音が 目を輝かせて俺に 寄ってくる。 『カッコいいんだよ~、咲哉のお父さん! 腹筋 バッキバキに割れてるし~。』 なに !?ふ、腹筋・・・・・・? しかも、バッキバキ・・・だとぉ? 『えっ !!マジで !?見てみたい !!』 思わず、興奮して 咲哉に言うと 『お。いいぞー、いつでも。 俺も みーを紹介したいしな。』 『あ、俺も!父さんに会ってほしい。』 玲音と咲哉が 意味深な台詞を吐き、意味深に笑う。 『へ・・・・?紹・・介・・・?俺を・・・? なんで????』 『もちろん、俺の恋人です!ってな。』 『そうそう!恋人です!ってね。』 『・・・・は !?・・こ、恋人っっ !?』 『ああ。あ、因みに玲音の親父さんも カッコいいし、腹筋も割れてるぞ?』 な・・・・・・・・ !! 玲音のお父さんも、だとぉ? 『マ、マジで・・・・っ !?』 『『マジで♪ 』』 うわ─────っっ! すげ──────っ! マッチョお父さん、それもダブル・・・・ !! すげ──────っ! はっ。 じゃなくてっっ!! お父さんズに 紹介・・・ !? しかも、こ、恋人・・・だって !? いやいやいや! それはいくらなんでも・・・・マズいだろ!

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