141 / 700
2人の秘密④
『あー!みっきー、可愛い!』
『可愛いな、みー!可愛い!』
すりすり、くっつき虫の2人。
続きを なかなか話してくれない。
『みっきー ♪ 』
『みーぃ ♪ 』
すりすり。
『もう!いいからっっ !!続きっ!
続きを話せっ!!』
抱きついている2人を引き剥がす。
なおも くすくす笑う玲音を むー、と睨む。
『あはは。ごめんね~。・・・・えっと・・・・?
どこまで話したっけ?』
『・・倒産しかけたってトコ。』
『あー、それね。うん。倒産はしなかったよ。・・・咲哉のお父さんのお陰で。』
『・・・・・え?咲哉の・・お父さん?』
『・・・ああ。』
咲哉が 頷く。
『あの頃はね・・・咲哉のお父さんが自分の仕事を放って 一緒に駆け回って・・・頭 下げたり援助してくれる企業 探したりしてくれて。
それで なんとか持ち直す事が出来たんだよね。』
『・・・・・・へぇ・・・』
『あと、心労で倒れそうな父さんを ずっと傍で支えてくれたりね。すごい人なんだよー。』
『・・・へぇ!すごいな!咲哉のお父さん!』
『はは。サンキュー。俺も尊敬してるよ。
もちろん、俺の親父だけじゃなくて玲音のお父さんも。2人で 力を合わせたから、たて直す事が出来たんだしな。』
咲哉が照れくさそうに言うと、玲音が 目を輝かせて俺に 寄ってくる。
『カッコいいんだよ~、咲哉のお父さん!
腹筋 バッキバキに割れてるし~。』
なに !?ふ、腹筋・・・・・・?
しかも、バッキバキ・・・だとぉ?
『えっ !!マジで !?見てみたい !!』
思わず、興奮して 咲哉に言うと
『お。いいぞー、いつでも。
俺も みーを紹介したいしな。』
『あ、俺も!父さんに会ってほしい。』
玲音と咲哉が 意味深な台詞を吐き、意味深に笑う。
『へ・・・・?紹・・介・・・?俺を・・・?
なんで????』
『もちろん、俺の恋人です!ってな。』
『そうそう!恋人です!ってね。』
『・・・・は !?・・こ、恋人っっ !?』
『ああ。あ、因みに玲音の親父さんも カッコいいし、腹筋も割れてるぞ?』
な・・・・・・・・ !!
玲音のお父さんも、だとぉ?
『マ、マジで・・・・っ !?』
『『マジで♪ 』』
うわ─────っっ!
すげ──────っ!
マッチョお父さん、それもダブル・・・・ !!
すげ──────っ!
はっ。
じゃなくてっっ!!
お父さんズに 紹介・・・ !?
しかも、こ、恋人・・・だって !?
いやいやいや!
それはいくらなんでも・・・・マズいだろ!
ともだちにシェアしよう!