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筆攻め☆17

『ふっふっふっ♪ まさか。みー にこんな事されるとは・・・・・ なかなか やるな、みぃー』 ギラギラした目で近づいてくる咲哉に 体がすくんで動くコトも出来ない俺は・・・・・ とうとう壁際まで追いつめられ、筆を奪われた。 『ふふ♪俺もお返ししないと・・・・なぁ?』 『えっ!?えぇ・・・!?・・・い、・・いや・・・あの・・・』 『ふふふ♪可愛いな、みー♡』 伸ばされた手のひらが頬を包み、 親指が そっと唇を撫でる。 『────っっ////////』 ヤ、ヤバい・・・・! マズいっっ・・・・! 野獣スイッチが完全に入っちゃってる・・・!! 『かわいい・・・・・・みぃー♡ 』 頬を唇を撫でていた手がパジャマの胸ボタンにかかり まさに外されそう・・・・・ ああ!このままヤられちゃう! と覚悟し(あきらめ)た、その時 ドアがバーンッ!と開いて 『2人ともー♡朝ごはん出来たよー♡♡』 大きなトレイを抱えた玲音が まるで、 “ ずっと見てたんじゃね? ” ってくらいの ジャストなタイミングで 部屋に入ってきた。 『玲音。今、イイとこ・・・』 ジャマをされた咲哉が不機嫌な顔まるだしで 玲音を睨む。 『ん?あはは。ごめんごめん。』 『なんだそれ。お前、(わり)いと思ってないだろ?』 『ん~?ちょっとは思ってるよ?』 『ちょっとってなんだよ?』 『は?ちょっとはちょっとだよ。』 『だから、ちょっとってなんだよ。』 ・・・・・・・・え? あれ? これ、ちょっと・・・・・ケンカしてる? 『・・・ちょっ・・・・あっ・・・あのっ・・・・・』 『『なに?悪いけど みっきー(みー)は黙ってて(ろ)』』 『・・・・・・・・・・えぇぇ??』 なんだか、 あんまり言われたコトのない言葉と 見たコトのない2人の険悪な雰囲気に 焦る俺。 ヤ、ヤバいって・・・! マズいって・・っ!! これは・・・・・なんとか止めないとっ!! 元はといえば 筆でイタズラしようってなんて思ったの 俺なんだし・・・・・!! 『あの・・・っ、2人とも・・っ・・・ケンカは・・・・・』 ────と、1歩 踏み出した時、偶然 玲音の持ってきたトレイの上のパンケーキと 盛りだくさんのフルーツのお皿が目に入った。 ・・・・・・・・・・あ。 おいしそう・・・・。 そう思った途端、 お腹がすいてたのを思い出した俺のお腹の虫が ぐううぅぅぅぅぅ!! 派手な音を鳴らした。

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