614 / 700

筆攻め☆16

『ほら、ここここ~♪』 くるくる くるくる 楽しそうに筆を走らせる玲音。 すると・・・・ 『う・・・・う"?・・・ぐ・・・ぐお~・・・・』 ライオンみたいな唸り声とともに 咲哉の足の指がピクピク動きだし ピーンッと伸びて固まった。 『・・・・ぷっ』 思わず笑ってしまう俺。 それを見た玲音も楽しそうに笑った。 『ふふ♪楽しいね♪』 『う、・・・・うん』 『ふふっ♪もっと やっちゃお~♪』 『・・・・うんっ』 くるくる くるくる 反対の足も同じように くすぐる。 ───と、 『う"?う"う・・・・う"う"う"・・・・・・・・ ・・・・うぐああぁぁぁぁっっ!!!』 突然、部屋中に響き渡る雄叫び・・・・ ───と同時に咲哉がビョーンッと ベッドの上に立ち上がった。 『なんだっ!?なんだっっ!! なにが起こったぁぁぁーっっ!!!』 『───わっ、うわーっっ!!』 い、いきなり・・・ いきなり起きるなよっっ! めっちゃ ビックリしたじゃんかっっ!! 『なんだ!なん・・・、──って・・・・ん?みー?』 『あ・・・・っ、あ・・・・、お・・おはよ・・・っ・・・!』 『ああ・・・・おはよう。 んー。なんだ? なんかスッキリせん目覚めだなぁ・・・・ なんか、こう・・・・足が こそばゆくて・・・・ ・・・・・・・・・・・ん?なんだ?みー、その筆・・・・』 『・・・・へ!?・・・・えぇ?!な、なんでっ!?』 さっきまで玲音が持っていた筆が なぜ、俺の手に・・・・!? これじゃあ、まるで・・・・ 『・・・・・・・・んー?・・・・・・まさか・・・・みー、 これで・・・・・・・俺を?』 (野生の勘?で)なにか察したらしい咲哉が ジリジリと近づいてくる。 『・・・・・・・・っっ!!』(ぞわわっっ!!) うはーっっ!ヤバいっ!! なんかヤバいっっ!!! すっげー 怖いっっ!! すっげー ヤバいっ!! 『ち、違・・っ!違うっっ!! こ、これは、その・・・れ、玲音がやろうって・・・』 『・・・・玲音?』 『そ、そう!玲音が・・・っ・・・・』 『ほぉ。で、その玲音は どこにいるんだ?』 『────────へ?』 咲哉の言葉に、慌てて後ろを向けば・・・・ そこにあるべきハズの玲音の姿は なかった。 『・・・・・・・あ、あれ? 玲音・・・!?』 つい さっきまで そこにいたのに・・・  『この部屋には みー しかいないようだけど?』 『─────へっ!?い、いや・・・・、え?あれ?』 キョロキョロ周りを見渡すものの・・・・ マ、マジでいないっっ!? いつの間に消えたんだ・・・・っ!? ウソだろーっ!? なんで俺ひとりでやったみたいになってんの!? イタズラの張本人、どこ行ったーっっ!!

ともだちにシェアしよう!