ようやく長かった期末テストが終わった。 苦しさを乗り越えた後は、楽しい夏休みを待つばかり、だ～っ！ その前に クラスマッチがあるけど、半分お遊びみたいなモノらしく 球技がちょっと苦手な俺でも 気は楽だ。 そんなクラスマッチを明日に控え、ホームルームでは文化祭の話し合いが始まっている。 体育祭がない この学校で、一大イベントと言えば、「文化祭」。 学校側も 危険じゃない限り、規定も緩くて、生徒の好きにやらせてくれる。 まさに生徒のための「祭り」なのだ。 ゆえに、文化祭にかける熱は 半端ない。 人気のある模擬店をゲットするため、し烈な争いが繰り広げられるのだとか。 (玲音＆咲哉 情報。) 『はい。では、発表しま～す！』 『うちのクラスは模擬店ゲットで～す！』 誇らしげな実行委員の言葉に、教室内が どよめく。 『そして･･･何のお店かと言うと･･･！』 『みんなの希望どおりの･･･！』 『タピオカドリンクとぉ！』 『チョコバナナでぇ～すっっ！』 「わーっ！」と、大盛り上がりする みんな。 『･････････。』 そんな中････、 俺は１人 素直に喜べずにいた。 え、えーと･･･ チョコ････バナナ？ みんなの希望どおり･･･？ って、俺･･･知らなかったんだけど？ 『･･･････････。』 なんだろう････。 なんか、嫌な･･･何かを感じる。