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真実は。
まさか・・・まさか、な。
気になった俺は、文化祭実行委員の1人を捕まえて聞いてみることにした。
『え?いつ決まったか?』
『うん。』
『1ヶ月くらい前かな・・・って、あれ?佐野山 いなかったっけ?』
『うん。』
『ありゃ、そうかー。早く申請書を出さなきゃいけなくて急いでたんだよな・・・勝手に決めて悪いな。あ、もしかしてチョコバナナ嫌いだった?』
『え。いや・・・そういう訳じゃ・・・・』
申し訳なさそうに両手を合わせられて、慌てて 首を振る。
あ、あれ?
あれぇ?
話が思ってもない方向へ行ってるんだけど・・・。
ヤバ・・・・、俺の勘違い・・・??
冷や汗が ダラダラ背中を伝う。
『勝手に決めて悪かったけど、よろしくな。文化祭、楽しもうぜ~。』
『あ・・・・・・う、うん。』
かえって気を使わせてしまった・・・・。
ペコンと頭を下げ、その場を離れようとした
その時。
『あ、そうだ。小早川と邑上にお礼、言っといてくれ。』
俺は、呼び止められる。
『え?』
玲音と咲哉に?お礼?
『いやー、実はさ、なかなか いい案が出なくて めっちゃ悩んでたところに、小早川と邑上が チョコバナナを薦めてくれてさぁ。マジで助かったんだよねー。』
『・・・・・・・・は?』
『すげー、いいよな!チョコバナナ!
簡単だし、美味しいし!』
『・・・・・・・・・・。』
『いい彼氏もって幸せだな、佐野山!』
『・・・・・・・・・・。』
カラカラと豪快に笑って、ソイツは去っていった。
『・・・・・・・・・・。』
やっぱり・・・・・・・
やっぱりか・・・・・・。
俺の勘は当たっていた・・・・・。
『・・・・・・・・・・。』
アイツら・・・・・・
アイツら・・・・・・・
許さんっっっ!!!!!
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