293 / 700
文化祭☆18
こそり。
隣の教室を覗くと
そこは、異世界だった。
なんてね。
うははー。
すごーい。
シンデレラに白雪姫、アリスに赤ずきん・・・中には よく分からない仮装も混じってるけど、ドレスの裾を翻し、みんな忙しそうに バタバタと動き回っているのが見える。
に、似合ってねー。
思わず笑いがこみ上げる。
そして、視線を移すと女の子たちは、統一してメイド服らしい。
うん。
当たり前だけど似合ってるな。
って・・・・当たり前だけど。
大体さ、男が着るもんじゃないもんな。
俺だって 全然 似合ってなかったし。
おっと、それより 玲音と咲哉だ!
えーと。
・・・・どこだ?
なんの仮装かな?
どんな感じかな?
わくわくしながら、目を凝らして探していると、
『あれ?みっきー、どうしたの?』
『大胆な覗きだな?みーぃ?』
後ろから 声がかかった。
『・・・・・・・っ!』
な、なんで・・・・ !!
なんで、コイツらは いつも いつも
タイミングよく現れるんだ !?
『れ、れれ玲音・・・咲哉・・・っ ///』
振り向くより早く 2人が ギュッと抱きついてくる。
『準備、終わったの~?』
『チョコバナナ出来たんだ?』
『うん・・・・とりあえず。んで、
始まるまで休憩で・・・・・///』
抱きつく2人を なんとか 押し戻し、振り返る。
『それで会いに来てくれたの?』
『会いに来てくれたのか?』
『う、うん・・・』
っていうかね、女装を見に・・・・・
・・・って、あれ・・・・?
よく見れば 2人の格好は、白いカッターシャツに黒いパンツ。それに腰から足首まである長いエプロン。
え?・・・・えーと。これ、女装?
じゃ、ないよな・・・?
ともだちにシェアしよう!