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文化祭☆36
─── その後は、特に変わった事もなく、
さっきまでのは何だったんだってくらい
普通に 展示物を見たり、お化け屋敷や射的を普通に楽しんで、 焼きそばとたこ焼きを3人で分けて食べて、クレープも それぞれ買って食べた。
そして、普通に楽しい時間は あっという間に過ぎてしまい、休憩が終わる時間が近くなってきた。
ちらっと腕時計をみて時間を確認していると
玲音と咲哉もそれに気づいたらしい。
『そろそろ終わりだね。』
『そうだな、戻るかー。』
『・・・・・・うん。』
3人並んで 教室の方へと向かう。
あーあ。
休憩、終わっちゃった・・・・
恥ずかしい事されたり させられたり
大変な事も多いんだけど・・・もう終わりって
思ったら寂しくなったりなんかする・・・
なんて。
そんな事を考えてる内に、玲音と咲哉の教室の前まで戻ってきてしまっていた。
『じゃあ、みっきー・・・』
『じゃあ、みー・・・・』
2人が自分の教室の扉に手をかける。
『え?・・・・・あ。
じゃ、じゃあ・・・また後で、な・・・』
なんだよ・・・・
離れる時は あっさりしてんだな・・・と
ちょっと 寂しい気持ちを隠しつつ、2人に背を向ける。
『え!みっきー、まだ時間あるでしょ?』
『そうだ、みー、まだ終わってないだろ?』
そんな俺を、
玲音と咲哉が慌てたように呼び止めた。
『・・・・・・え?』
まだ終わってない?
ここまで戻ってきて
なに言ってんだ?
と、振り返れば・・・ガラガラと 扉を開けた2人が 「おいでおいで」と 手招きする。
『え?なに?』
『いいから ♪ 』
『こっち来い ♪ 』
・・・・・・・・なんだ?
不思議に思いつつ、俺は2人に促され 隣の教室に足を踏み入れた。
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