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進級☆5
『佐野山っ!大丈夫か~!?』
息をきらして、入ってきたのは、
「救世主」くんこと・・・「本多 良人」くん。
良い人、で 「よしと」くん。
うん。ぴったり。
本多くんは ぜーぜーと荒い息を吐きながら、
俺の傍にやって来ると、
『ごめんな、遅くなって・・・!
小早川と邑上 なかなか見つからなくて・・・』
ものすごい勢いで頭を下げた。
『・・・・・・・・え?いや、そんな・・・!
本多くん、玲音と咲哉、探してくれてたの?』
『そりゃあ、もちろん!
俺じゃ・・助けられないって思って・・・
ごめんな、ひとりにして・・・』
『ほ、本多くん・・・。
あっ!そうだ・・!
あの時・・ケガなかった!?大丈夫??』
『ああ・・あんなの全然!!
よかった、佐野山が無事で・・・』
『本多くん・・・・っ・・』
ああ・・・
ホントに ものすごーく いい人だぁ・・・
俺の命の恩人、救世主くん・・・
カッコいい!
カッコよすぎるっ!
玲音と咲哉がいなかったら
好きになっちゃうよ・・・っ!
『あ、ありがとう・・・いつも助けてくれて』
キラキラと憧れと羨望を込めて
救世主くん・・じゃなかった、
本多くんを見つめると・・本多くんは慌てて
胸の前で両手を振って見せた。
『いやいや!アイツらに頼まれてたしな!』
『・・・・・・・え?頼まれてた・・・?』
『うん。あの3人、前から小早川と邑上に
なにかと突っかかってたから、佐野山に何かするかもって心配してたんだよ』
『・・・・・そう・・なんだ・・』
『まぁ、“じっくり話する”って言ってたから・・・もう大丈夫だと思うけど・・・・』
『じ、じっくり・・・・』
『だから、一緒に待ってよう?』
『あ、うん・・』
じっくり、話・・・・大丈夫かなぁ?
アイツらの事だから なんとなく うまく
解決してくれそうな気はするけど・・・
まあ、おとなしく待ってよう。
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