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無理。

『ごめんなさい!無理ですっっ!』 今度こそ、逃げだそうと渾身の力で、 腕を引き抜こうと頑張る。 でも・・・まったく抜けない。 『ちょっと・・・!離してっ!』 『『やだ。』』 ・・・このヤロー! 何が 「やだ。」だっ!! もう、帰りたい~っ! 一刻も早く家に・・・・っ! 俺のオアシスにぃ~っ! 『何が無理かな?』 『だから・・っ、男同士は無理だってば!』 『やってもみないで無理とか、おかしくね?』 『おかしいのはお前らだよっ!大体、なんなの?いきなり・・・訳分かんないし!おかしいだろっ!』 叫ぶと、キョトンとする2人。 何故、キョトン? 自分が おかしいって分かってないのか! 腕と腰を抱かれていて体を動かせないので、唯一、抵抗できる目で、思いっきり睨んでやる。すると、 『そっか・・・・そうだな。』 『うん・・・・・。』 急に、しょぼんと俯く2人。 分かってくれた!と、少し緩んだ手から  自分の腕を抜こうとした・・・その時 またもや、力を込めて握られた。 『え?』 『そうだよな。お前、俺たちの事、 よく知らないもんな。』←黒髪。 『は?』 『だよね。まずは、俺たちの事、 知ってもらわないと。』←茶髪。 『は?』 『話は、それからだな。』 『そうだね。』 『は?』 な、何 言ってんの?? 何、2人で勝手に話を進めてんの?? 『と、いう訳で、今から俺の家に 行きましょう♪』←黒髪。 『そうしましょう♪』←茶髪。 『はあ!?』 なんで?なんで、そうなるっっ !! 全然! 全然、分かってないじゃんかーっっ!

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