『お、おい･･･っ！ちょっと！！』 『はい。暴れない♪』 『そうそう♪』 両腕をガッツリ掴まれ、２人に挟まれた状態で 無理矢理 歩かされる。 妙な組み合わせだからなのか、まだ校舎に残ってるヤツらに、ジロジロ見られて･･･気分は最悪だ。 コイツらと居ると目立ってしょうがない。 今すぐ消えてなくなりたい。 透明人間になりたい。 てか、空気になりたい。 何とか逃げられないだろうか･･･。 階段に差し掛かった時に、ちょっとだけ 体を捻ってみたけど、やっぱり全然 びくともしない。 ーー と、ピタッと２人の足が止まる。 『おい、暴れるな。危ないぞ？』←黒髪。 『そうだよ。暴れると･･･落とす、いや 落ちるよ？』←茶髪。 『･･････|||||||っ！』 ････落とす？ 今、落とすって言ったよね？ 目、笑ってないし。 今、まだ階段の上段部。 ここから落ちたら･････。 ゴクリ。 仕方ない。 階段は おとなしくしとこう。 『はは。涙目、可愛いな♪』 『ホント。今すぐ食べちゃいたい♪』 『･･････っっ！』 今、なんか もっと物騒な発言が････(泣) いや、気のせい。気のせいだ。 考えちゃダメだ、俺っ！ 無事、階段を降りきって昇降口まで来ると、 落ちる心配もなくなったからと、再び暴れ始めた俺を ものともせず･･･上靴を脱がされ、素早く スニーカーを履かされた。 見れば、ちゃんと俺のクツだ。 俺の下駄箱･･･知ってた？ 迷いなく、取ったけど。 『さあ。行こうか。』 『俺たちの事、たっぷり教えてあげる♪』 『･･･････||||||っっ！』 怖いーっ！ やっぱ 目が笑ってないーっ！ 『分かってるだろうけど･･･暴れるなよ？』 『そうそう。今度は車道に飛ぶかもよ？』 『･･････||||||っ！』 しゃ、車道･･･っ！ 車道に飛んだら･･･車にドーンっ !？ って事ですかっ !？