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ふっわふわの・・・・
『・・・・・おーなーかーすーいーたー。』
まだかな・・・・。
お腹と背中が くっつくぞ・・・
なんて、懐かしいフレーズが頭に浮かんだ
その時。
『みっきー、お待たせ♪』
『待たせたな、みー♪』
やっと、2人が部屋に戻ってきた。
咲哉が手にしたトレイには、パンケーキと山盛りのカットフルーツが見える。
『・・・・・・・っっ!』
ぐぐう ────────っっ
美味しそうな食べ物を見た途端、お腹が
「食べたい!」と、ものすごく騒ぎ出す。
『ふふ。待たせてごめんね?起きられる?』
『う、うん・・・・・』
玲音に助けてもらって、なんとか起き上がる。
痛いけど 起きてしまえば、大丈夫そう。
それでも、ふらつく体を 背中に回った玲音が支えてくれて、楽になった。
『ほら、あーん♪』
咲哉に、フォークに刺したイチゴを差し出され・・・普段なら「自分で食べる!」と、
文句のひとつでも言いたいところ、
なんだけど・・・今回ばかりは、空腹に勝てず
なにも言わずに パクリと かぶりついた。
『うまいか?』
満足げな咲哉に向けて、コクコク頷く。
『そうか♪』
『よかったね、みっきー♪』
イチゴの次は、まん丸にカット?されたメロン。
『うま・・・・・っ!』
みずみずしくて、甘くて、思わず顔が綻ぶ。
『だろ?
みーのために用意したんだからな♪』
あとは、皮も食べられるブドウと、ゴールドキウイ。どれも全部、今まで食べた中で 1番うまい!すごい!
『今度はパンケーキな♪』
『うまそー!』
生クリームたっぷりのパンケーキ。
ひと口頬張れば、やさしい甘さが口いっぱいに広がる。
『うまーっっ!』
ふっわふわ!
ふっわふわだ!
『すごい!これも お手伝いさん?』
『ん?いや、これは・・・・・』
『これ、咲哉が作ったんだよ~♪』
『え?マジで !? すごいな、お前!』
『はは。サンキュ♪』
本気でそう思って、マジ褒めすると
咲哉が 少し照れくさそうに笑う。
『・・・・・・・・・・・///』
なんか・・・・あんまり見たことのない表情に
胸がキュウってなってドキドキして、俺まで 照れてしまう。
なんだ、これ・・・・////
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