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第3話
僕は今、ネットスーパーで買い物をしている。プラナリア人間はオーガニック食品しか食べない。肉類も自然放牧に近い環境で育ったものだけ。兎に角、食品に金がかかるのだ。
まあ、その分は別途で貰えるから飢えることはないのだが。
それと下まで隠れる黒のボタンシャツと同じデザインのデニムシャツを購入。
今後の保険だ。明日の昼には届くだろう。ベッドのに潜り込みそのまま睡魔に勝てず深い眠りに落ちた。
翌朝、洗面所で顔を洗っていると
「・・・ご主人様・・おはよう・・・ございます。」
「朝からどうした?」
起きてきたロナは声は掠れている。
「夕べ私を・・散々泣かせたのは・・・何方ですか?」
「あ~、僕かも!?でも体をキレイに拭いてやったんだからお相子って事で。」
ロナからの視線を外す為タオルで顔を拭く。その時チラッとロナの乳首を見た。ゆうべ弄りまくった乳首は変色し、ゼリー状のモノに包まれている。何だアレ?
「ご主人・・様、早く・・・なさな・・らないと、遅れ・・ますよ。」
「ゲッ!!もうこんな時間。」
クローゼットから適当にインナーとボトムスを着替え、薄手のシャツを羽織る。
「車で行かれる・・・のでしょう。・・朝食と水です。」
「お、おう、ありがとう。」
紙袋とペットボトルの水を渡された。いつの間に着く作ったんだ。
バッグを掴むと
「宅配便が来るけど、お前は出ななくていいから。」
「はい。わかり・・ました。それでは・・・行って・・らっしゃい・・ませ。」
車に乗り込むとエンジンをかけ、自動運転モードにする。朝食に渡されたのはサンドウィッチが3個。
教室のドアを開けると
「だ~、セーフ!」
「君がここまで遅れるなんて珍しいじゃないか?」
(鷹ノ羽 司 たかのは つかさ 眉目秀麗という言葉が似あう男子。高校を飛ばしてこの大学に入学した。
何故か相澤と気が合う。名家の三男坊。)
「武藤、何か食べ物持ってない。イイ匂いがするんだよね。」
「ああ、サンドウィッチの残りなら・・・」
「ソレ!ちょーだい!!」
「サバ缶にカレー粉とパクチーの相性が・・・モグモグ。」
「ギャハハハ。おい!聞いたかよ相澤。プラナリア人間は裸でいるのをコイツ知らなかったんだってよ!」
「司、声がデカイ。」
あの日の動揺は何だったのか。自分の無知が恥ずかしい。
「君、今日も車だろ。だったら帰りがてらに会わせろよ。」
「お前の家は逆方向じゃん。」
「お迎えが来るから問題無い。」
この名家のお坊ちゃまは~
「僕も行くからね~」
サンドウィッチを食べてご機嫌相澤までその気になっている。
もうどうなっても知らん。2人を連れて帰るまでだ。
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