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第87話

 腹のあちこちに小さな痛みのあるキスを施されながらベルトを外されジーンズの前を寛がされると、自分自身が形を成してきているのに気が付き急に恥ずかしくなった。  藍の手が下着の中へと侵入して来るのを思わず手を掴んで止めると、息を荒くした藍がその手を空いているもう片方の手で解いた。呆気なく下着をジーンズごと足から抜き取られ下半身を無防備な状態にされると羞恥で目を瞑った。 「永絆」  名前を呼ばれ薄ら目を開けると藍の顔がすぐ傍にあって、吸い付く様に甘いキスを交わす。  いつの間にか上半身裸になった藍の身体が永絆に重なり、肌同士が触れ合う。  その温もりにもっと触れたくて藍の背中に腕を回す。広く靱やかな背中と、引き締まった胸や腹を直接感じると欲望は更に強くなる。  もっとくっつきたいと無意識に腰を揺らし煽るうちに、はあはあと息が上がり自身の先端からは蜜が溢れて糸を引いていた。 「永絆……」  強く抱き締められ昂りに藍の下半身がぶつかり身体が跳ねる。片手で器用に自らの履いていた服を脱ぎ捨てると藍の半身が露になり、蜜を垂らした永絆自身に重なった。  それは今までに感じた事のない衝撃だった。  熱く猛る二つの塊が重なり合い先端からとめどなく蜜を垂らして揺れる。どちらからともなく腰が動き、上下に擦れ合う二つの熱塊は擦り合う度に熱を上昇させ二人の息を弾ませる。

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