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ポチくんの憂鬱-8

いいように口腔を弄ばれながら、凪は、涙目で蜩を見上げた。 どうしよう、すごく、気持ちいい。 会ったばっかの男にちゅーされて耳朶揉まれて、アソコまで触られて、勃っちゃうなんて。 俺って変態だったのかな。 「濡れてきたよ……ポチ君のパンツ」 初心女子のように股を閉ざして蜩の愛撫を堪えていた凪は今以上に赤面した。 ……この台詞、友達と一緒に見たエロ動画で聞いたことある……。 「見てみなよ……ほら」 蜩は凪と舌を交えたまま、息継ぎの合間に唾液を絡ませて愉しげに囁き、やっとハーフパンツのホックに手をかけた。 ファスナーを下ろすと完全に脱がそうとはせず、股間が覗くまでの位置へずらして、窮屈になり始めた辺りをゆっくりゆっくり撫で擦る。 「ホント、エロい子だね……ほら、カウパーで染みになっちゃった……女の子よりさぁ……感じやすい体なんじゃない?」 凪の舌をしゃぶりながら蜩はボクサーパンツを持ち上げる熱源にソフトタッチを続けた。 もっと強く触ってほしい。 そんなこと思う俺って、もう、完全完璧変態……。 押し寄せる快感にビクビク震え出した凪を、ベッドへ寝かせるのはまだ先にして、蜩は自分より華奢な体を後ろ抱きにした。 豊満な胸を揉むように、広げた掌で平らな胸を揉みしだき、滑らかな首筋に軽く歯を立てる。 「ぁっ」 些細な刺激と、胸元の強い愛撫が重なって、凪は耐えられずに前屈みとなった。 そのままベッドの下へと崩れ落ちる。 蜩はフロアに膝を突いた凪の両脇に腕を差し入れ、簡単に抱き上げると、今度は深めにベッドへ座り直した。 「敏感だねぇ。おっぱい気持ちいいんだ?」 シャツ越しだったのが、裾がくるくるたくし上げられ、胸が丸出しとなるところまで捲り上げられて直に。 これでもかと揉み込まれた。 掌に突起が擦れて縦に横にと押し潰される。 普段ならただ痛いとしか思わなかっただろう。 今はこの何とも言い難い空気も手伝って痛みは純粋に快感と化した。 「乳首まで勃起させちゃって」 蜩は凪の興奮を高めようと露骨な言い回しばかり使ってきた。 「エロ動画の女優さんみたいに乳首いじられたいんだ……?」 あれ……何でこの人、俺が見たことあるエロ動画のワンシーン、知ってるんだろ……。

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