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ポチくんの憂鬱-12
「ポチ君、前も後ろもぐちゃぐちゃだよ」
綺麗に撫でつけていた髪を乱し、眼鏡を外し、高価なスーツ一式を脱ぎ捨てた蜩は。
捕食側の本性を剥き出しにして凪を激しく責め苛んでは逆に気取った声色で優しく囁く。
「たった一日で俺に感じちゃう体になっちゃったね」
「あっあっあっ」
「ほら、ポチ君の、ぬるぬるだから……手が滑る」
「あっやぁっ……こんなの、変になっちゃ……っ」
ベッドのシーツを掴んでフロアに踏ん張る凪は後ろから蜩に挿入され、前に回された手で屹立した性器を扱かれていた。
怒張した熱源で最奥をじっくりと抉られ、注がれたローションが卑猥な音を立てる。
埋められた隆起と内壁の狭間で泡立って双球へと滴っていく。
「ねぇ、ポチ君のこと、パンパンしてい?」
「だめっっっ」
「ん?」
「死んじゃう……だめぇ……」
「そっか。じゃあ、抜いちゃおっかな」
肉壁を拡げていた隆起がもったいぶった速度で引き抜かれていく。
「ひゃぁぁぁぁぁあ……っ」
キュッと、まるでペニスを引き止めるように肉壁の収縮が強まった。
空洞が生じるのを拒むように切なげにきつく締めつけてくる。
凪自身、嫌々と腰を左右にくねらせて肩越しに背後の蜩を仰ぎ見た。
「や……今、抜いちゃやだ……ひぐらし、さ、ん……して……俺のこと、パンパンって、して……?」
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