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第1話
遠くから銃声が聞こえた。一発、二発……もしかするとそれ以上かもしれないが、森に乱反射して正確な数がわからない。
次いで、悲鳴のような音も聞こえてきた。血の匂いが風に乗って流れて来る。
また誰かがこの世から消えた。1 だろうか。3 だろうか。一体、あと何人生き残っているのだろう。
この「試験」は最後の一人になるまで終わらない。「卒業」できるのはたった一人。他の個体 はいらない……。
「っ……」
知らず知らずに涙が溢れてきて、4 は声を出さずに泣いた。
みんな気のいい連中だった。十五年間も同じ場所で生活してきたから、ほとんど家族のようなものだった。同じ遺伝子を持った者同士だから理解し合えることも多く、黙っていてもお互いの顔を見ればおおよその感情は読み取れたものだ。
それなのに、まさかこんな血みどろの「卒業試験」が行われることになろうとは。1~7までのクローン同士で、たったひとつの卒業枠を賭けて殺し合うなんて……。
「見つけたよ、4 」
自分と同じ声が聞こえ、4 はぎょっとそちらに目をやった。
茂みの向こうから、同じ顔をした人物がこちらに迫ってくるのが見えた。手には黒塗りのハンドガンを持っており、腰にも二丁の銃を携帯している。多分、殺した相手から奪ったのだろう。
4 は身を翻してその場から離れた。周辺の木々に隠れながら、なるべく彼から距離をとろうとする。その間にも数発の銃弾が発射され、自分の肩や腕を掠めていった。
「あまり逃げ回るなよ。急所に当てられないじゃん」
「っ……!」
どこかふざけたような口調に鳥肌が立った。
(7 ……本気で俺を殺すつもりなのか……)
痺れるような殺気を肌で感じる。
7 は昔から優秀だった。射撃訓練で他の個体 に負けたことはないし、その他の頭脳や身体能力も抜群だった。性格的にも思い切りがよく、悪く言えば容赦がなかった。
だからこそ、こういった命がけの卒業試験でも躊躇いなく引き金を引けるのだろう。
でも……。
「…………」
大木の影に隠れながら、4 は震える手でハンドガンを握った。その重みがずしりと身体に響いた。
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ギャー!!! もう夢咲さんのは絶対すごいと思っていたんですけど、もうこれ私が編集者だったら、絶対紙で出すし! 売るし! というか夢咲さんプロだし!! 私が何か言うのもおこがましいから!! 最初の3行から、いや1行から引きこまれます。硝煙の臭いがしそう。響き渡る音。切ない設定、すごいいい!!! もうこの1ページで私は全力で感動アクセルベタ踏みです!!もう続き読んだら発作で死ぬから!! 表紙の螺旋構造もいいし、同じ遺伝子っていう話すごく興味あります!! 同じ遺伝子でも違うのかなって!!(そういう映画あったけど見てない) 双子みたいにやっぱり理解すあえるんだろうなって。 だって親子でも半分DNAいっしょなだけで嫌になるくらい、うわっ同じ、という感じだし。 でも同じでも個体って個人って思えるのかなって、私、ソメイヨシノはどう思ってるんだろうとか思ってました。 冒頭から動きがあるのいいですね。映画で観たいです。
うおぉぉ!アクセル全開のコメントありがとうございます(*´▽`*) 冒頭からこんな殺伐とした感じなのですが、楽しんでくださったなら嬉しいです!! 遺伝子が同じでも、きっとそれぞれ個性があるんでしょうねぇ。 双子でもところどころ性格が違ったりしますし(*‘∀‘)
卒業、学園というテーマで他と一線を画す、まさかのガンアクションにドキドキしています!!その勢いで思わずコメントしてしまいました!!続きが楽しみですっ!!
すみません……皆さんが書いている「卒業、学園」というテーマとはかけ離れている作品でございます……( ̄▽ ̄;)ハッハッハ でも楽しみにしてくださってありがとうございます~~!!
まゆちゃん! 私こういう設定めちゃくちゃ好き!! 元々、設定とかに地雷がないから💕 引き込まれる文章は流石!!
うへへ……ユーリちゃんに気に入ってもらえてよかったぜ(〃▽〃)ポッ 学園コンの作品の中でもかなり異色だと思うけど、楽しんでいってくれたら嬉しいわ♡
設定にすごく惹きこまれます!続きを楽しみにしています!
おお、たまさん! ありがとうございます!ヾ(≧▽≦)ノ! 10000字しかないのに設定が複雑すぎたきらいはありますが、 続きをお楽しみに~!!