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式典 04

「....あーあ、 そんな可愛い反応されると襲いたくなるなぁ.....」 「.....は?....今何て....」 「別にー。それ、始まるまでに目通しておけよ」 「え、ぁ....ん、分かった」 本人に聞こえないようにぼそっと呟く。 最初は俺の言うことを聞かせたいだけでしてた嫌がらせ。 だけど。 思った以上に可愛い反応を見せてくれるから、 もっと見たくなって仕方なくなる。 どんな反応してくれるだろうって楽しくて仕方なくなる。 逐一可愛い反応してくれるから余計に苛めたくなる。 ....なんだ、この気持ちは。 聞き返されたけどはぐらかし、大人しく式辞に目を通す後輩をチラリと見る。 なんだかんだ文句言いながらも真面目やろうとする辺り、 不良なんだか真面目なんだか分からない。 ((変なやつ)) 思わずクスッと笑みが溢れる。 自分も式辞を読み直してると、横からの視線を感じた。 大方盗み見てるつもりなんだろうけど。 バレバレすぎる熱烈な視線に 何故かちょっぴり恥ずかしくなってくる。 今までいろんな人に好意を寄せられてきたから見つめられる事には慣れてるはずなんだけどな。 この至近距離では初めてだからか? 見つめられる事にむず痒さを感じる。 「....なに?そんな熱の篭った目で見つめられると恥ずかしいんだけど」 「へぁっ、....ぃ、いやっ、そんな目で見てないし....!」 耐えきれなくなってきて声をかけた。 ら、素っ頓狂な返事と強がる文句が帰ってきた。 バレてないと思ってたんだろうな。 一目見て分かるくらい真っ赤になって紙に視線を戻す彼は耳まで真っ赤になっていて。 あぁ.....やっぱ可愛い。 なんて。 クソ生意気な後輩に対して思った俺は 何処かやっぱりおかしいのだろうか。

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