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第8話
「…ん…ッ」
口元を腕で押さえ、統夜は僅かに声を飲み込む。
ベッドの中央に腰掛けた統夜の股間に顔を埋めて、ノアールは大きくなった統夜の雄を頬張っていた。
ジュルジュルと音を立てて、ノアールは統夜を愛撫していく。
長い睫毛を揺らして、ノアールは時折統夜の顔を見上げた。
薄く小さな唇は紅さを増し、その端から零れたノアールの唾液が月光の薄明かりに照らされ、光の線となり糸を引いた。
ノアールは吸い上げ、舌をカリや先端に執拗に柔らかく突き刺し、時折上がる統夜の声を聞いていた。
「う…ぁ、ノア…、…ル、も、う、イク…」
「ん…」
返事をしたノアールの咥内に、統夜は精を吐き出した。
ビクビクと痙攣した統夜は、その顔を覗き込むノアールを引き寄せる。
唇を合わせると、ノアールは微かに触れる距離で囁いた。
「次は、俺の中に出せ、トーヤ」
「え…」
返答するまでもなく、ノアールは統夜の上に跨り、手で柔らかく包み、雄同士を擦り合わせた。
瞬く間に、統夜の雄は再び熱を持ち、ノアールの手の中で大きくなった。
ノアールは僅かに腰を浮かせ、反り勃った統夜の雄を尻に添わせると、そこで統夜の顔を引き寄せた。
「トーヤ」
囁くノアールの黒の瞳は潤み、熱を含んでいた。
「…なんだい」
聞き返す統夜の唇を舐め、ノアールは続けて囁いた。
「トーヤは知っている?天国がどこにあるのかを」
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