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過去 3
その日の父親はいつもより酷く機嫌が悪かった。
いつものように俺に暴力を振るったあと、大きめなカバンに、札束を詰め込んでいた。
母親が何か叫んでいたが、俺の意識は朦朧としていたのでなにも聞こえなかった。
薄れゆく視界の中で、父親がバックを持って家を出て行くのを見た。
それが、最後に見た父親だった。
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