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夫の自覚⑨

詩音はまた ふるふると首を振り、突然布団の中に潜り込んだ。 「えっ!?詩音?詩音?」 起き上がった瞬間、下半身に甘い衝撃が走った。 慌てて布団を捲ると、俺のスウェットのズボンを下ろし、下着の上から俺自身を舐めている詩音の姿が! 眼福…鼻血出るかも… 俺を見上げる詩音の目は情欲に濡れ ダメ? コレキライ? オレヲキラワナイデ そんな匂いが溢れかえっていた。 愛おしさが胸から突き破って出てきそうな俺は、匂いで身体全体で問いかける詩音の頭を撫で 「すごくいい…気持ちいいから続けて…頼む。」 そう言うと、詩音はうれしそうに微笑み、その行為を続行した。 俺は頭を撫でながら 「詩音…下着の上からもいいんだが…直接してくれたら、もっとうれしい。」 遠慮がちにお願いすると、詩音は こくりと頷いて、そっと下着に手を掛け下ろそうとするのを腰を上げて脱ぎやすくしてやった。 ぶるんと音が出そうなくらいに前後左右に揺れて飛び出したソレは、詩音の頬を打った感触がした。 「あっ!詩音!すまない!大丈夫かっ!?」 慌てて頬を撫でる俺に、詩音はきょとんとしていたが 「継に…()たれちゃった…」 と恥ずかしそうに笑うもんだから、ますます愛おしさが込み上げてくる。 匂いはますます濃厚さを増し ダイスキ アイシテル キモチイイ? 繰り返し繰り返し、俺に問い掛ける健気な詩音の匂いにクラクラする。 ダイスキ アイシテル キモチイイ 俺からのフェロモンも絶え間無く湧き上がるように詩音の匂いに絡まり、部屋の中を漂っている。 詩音の口内は熱くじっとりと湿り、蠢く舌は楔の表面を滑り射精感を誘う。

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