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快楽への解放⑥
俺に被さり肌を密着させ、継がゆっくりと動き始めた。
その視線は俺を捉えたまま。
瞳は情欲の色を帯び、 俺を溶かしていく。
ずちゅっ ぐちゅっ
淫猥な音が下半身から聞こえる。
俺から溢れる愛液が、継の動きを滑らかにして、段々とスライドが大きくなってくる。
ゆっくりと、優しく。
それでも力強く。
ぐりっと 一番太いところが通り過ぎると、少し抵抗していた俺の中は漸く継を受け入れた。
狭い筒をごりごりと擦り上げながら、継の熱い楔が出入りする。
熱い…ジンジンする…頭の芯も痺れてくる。
「あうっ…あっ……あぁっ…あっ…」
絶え間無く零れ落ちる俺の声が部屋に響く。
もう、口元も押さえない。
声を出すことにも逡巡しない。
継は抽送を繰り返しながら、大きな手で俺の身体を撫でてくれる。
耳元から首筋を撫で、鎖骨を滑るように胸元へ。
乳首を散々弄んで俺を啼かせ、脇腹から腰を通り太腿までくると、膝を抱えて結合部が見えるように、ぐっと持ち上げた。
「ほら、詩音。
俺達が繋がって愛し合ってるところだ…見てごらん、綺麗だろ?」
恥ずかし過ぎて目を背けそうになったが、継の視線に促されて、首を上げそっと見つめる。
「…継のが…入ってる…」
俺の小さな蕾が目一杯広がり、継の楔が根元まで穿たれていた。
継が少し引き抜くと、喪失感に襲われる。
「あっ」
継が突き入れる。
「はうっ」
ぎっちりと埋められて、じわじわと気持ち良さがさざ波のように広がった。
その快感を逃すように大きく息をする。
継が俺の反応を楽しむように腰を回し始めた。
「あっ、あんっ」
一際高い声が出てしまう。
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