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快楽への解放⑤

煽った責任は取る。 今はただ、愛する男に貫かれ、愛し合い、共に果ててしまいたい。 その思いを口に出し言葉に乗せ、身体で示す… これまで絶対にできなかった、しなかったこと。 “気持ちイイ”ことを“気持ちイイ”と。 “感じている”ことを伝える。 「継…継のが熱い…焼き尽くされそうです…」 「詩音の中も熱いぞ。 中の襞が、搾り取るように蠢いてる。 そんなに…俺を求めてくれてるのか?」 わかってる。 自分の身体だもん。 どんなに継を求めてるのか…わかってる。 ほしいよ。 継、あなたがほしい。 「継…俺の中…あなたがほしいって、叫んでる… 奥まで、最奥まで、あなたを下さい… 俺を…壊してもいいから… 滅茶苦茶にして。」 ぶるっ と継が身震いした。 その振動で俺の中も震える。 「あっ」 継は挿入したまま俺の上半身に覆い被さると、優しくキスをした。 彼のフェロモンが全身に降り注いでくる。 「…ったく…そんなこと言ったら…マジで抱き潰すぞ… 俺が満足するまで…付き合え。 意識を飛ばしても抱くぞ…いいな?」 「…はい。何度も…抱いて下さい…」 密着する身体を想いを込めて抱きしめる。 すると、中に埋まった楔が密度を増し、みちり と肉筒を押し広げた。 はうっ 身体の奥から生まれる甘い痺れ。 俺は無意識に、継を締め付けていたようで 「…くっ…詩音…そんなに締め付けられたら動けない…深呼吸して、力を抜いて…」 快感を散らせるように、言われた通りに数回、大きく息を吐いた。 俺の中から、じゅわりと愛液が溢れ出している。

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