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捕食⑦
熱い…熱い飛沫がお腹に満たされていく…
継でたっぷりと潤されていく…
はあっ、はあっ、はあっ
大きく喘ぎながら、半分飛んだ意識を取り戻すのに必死になる。
口の中がカラカラで、喉がくっつきそうになっている。
汗でくっついた髪の毛をゆっくりと撫で上げられた。
その手にそっと擦り寄り、甘えてみる。
ふっ と笑われて、その振動がお腹から全身に伝わった。
継は…まだ、俺の中だ!
途端にかあっと全身が熱くなり、赤く染まる。
と同時に中の継を無意識に締め付けた。
「うっ」
と呻いた継は
「詩音…あんまりかわいいことするなよ…」
と呟き、また少しずつ動き始めた。
「継!待って!もう、もう無理ですっ!」
懇願する俺に
「俺の方が無理なんだよ。
余裕ないって言ってるだろ?
もう少し…付き合ってくれ…」
キスを一つ落とし腰を掴むと、またゆっくりと前後に動き出した。
俺と継が出した愛液同士が絡まり、混じり、滑りが良くなった肉筒は、ぐちゃぐちゃと音を立て、後孔からは押し出された白濁の液が、くぷくぷと溢れ出していた。
それは、つーっ と流れ落ち、見る間にシーツに染みを作っていく。
徐々に激しくなるピストンに、掠れた俺の声が甘さを増していく。
「あっ、あんっ、あっ、だめっ…ああっ」
押さえが効かず振り撒かれるフェロモンは、俺達の周りでぐるぐると対流し、苦しいくらいに纏わり付く。
継の固いままの楔に、ゴリゴリと襞を押し潰されて、それがまた違う快感を生んでは弾けている。
何かを掴みたくてシーツに手を伸ばすが、力の入らない指が、シーツの波に飲み込まれていく。
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