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捕食⑧
感じ過ぎて力が入り、足の指も丸まっていた。
激しいピストンに宙に浮いた両足が、ふらふら揺れている。
「詩音…詩音…」
夫が切なげに俺の名を呼んでいる。
零れ落ちる涙と喘ぎ声を止める術も知らず、ただ継の動きに翻弄されるばかり。
達したばかりだというのに、継の楔は なお大きくなり、爆ぜる瞬間を待ち望んでいる。
何度抱かれても、与えられる快感に慣れることはなく、身悶えして狂うような時間を与えられる。
もっと…もっと継がほしい…
貪欲になっていくココロとカラダ。
こんな俺に変えたのは…継、あなたです。
ぐりっと腰をグラインドされると、当たる場所が変わって、新たな快感を生む。
「はあんっ」
俺の悩ましげな声に継が唸る。
「くっ…詩音…お前の中…最高だ…」
よかった…継も気持ちいいんだ。
ふにゃ と笑うと、突き上げながらもキスをしてくる継。
「愛してるよ」
耳元に落とされるささやき声に、耳からも侵されている。
舌先が耳の中まで入ってきて、べちゃべちゃという音が、ダイレクトに脳に届き、その瞬間 思考が停止した。
早く、継で俺を満たして。
熱い飛沫を吐き出して。
俺を…イかせて。
喘ぎ声の中に うわ言のように口走っているが、理性の飛んでいる俺は、全く覚えておらず(後で継に揶揄われることになるのだが)ひたすらに継を求めるだけだった。
濃厚なフェロモンは部屋に立ち込め、吐き出した精と相まって、淫猥な匂いを醸し出している。
その匂いだけでもやられてしまうというのに、継の動きに、想いに狂わされる。
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