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三人で 1★

「健太」 いつからか、佳暁様に名前を呼ばれるだけで、佳暁様がオレに抱かれたいと思っているのか、それともオレを抱きたいと思っているのかが、なんとなく分かるようになった。 今日は佳暁様は抱かれたいのだなと感じたので、自分の中に入っていたバイブのスイッチを切って、それを抜こうとすると、佳暁様に「待って」と止められた。 「よかったら今日は、バイブ入れたままでしてみてくれない?」 「え? 入れたままでですか?」 「うん、そう。  お前が嫌でなかったらでいいけど」 自分の中におもちゃを入れるのは、オレが感じている姿を佳暁様に見てもらうためで、聡の手が空いていない時にその代わりにという意味が強い。 だから佳暁様を抱く時におもちゃを入れたままというのは変な気もしたけれど、別に嫌悪感はなかったので、オレは「分かりました」と答え、ゴムを付けて佳暁様の側に行った。 佳暁様の乳首や前は、聡と護が刺激してくれているので、オレは佳暁様の中を感じさせることだけに集中すればいい。 佳暁様の中に自分のものをゆっくりと埋めていくと、聡の指によってすでに広げられていたそこは、たやすくオレのものを全部飲み込んだ。 「スイッチ、入れてみてくれる?」 「あ、はい」 そのまま動き出そうとしたのだが、その前に佳暁様にそう言われたので、オレは自分の中に入れたままのバイブのスイッチを入れた。 「んっ……」 いくら自分の中におもちゃを入れるのに慣れていると言っても、スイッチを入れればさすがに感じずにはいられなくて、オレは耐えきれずに声をあげる。 「動き、ますね…」 それでもどうにか快感に耐えながら、オレは佳暁様を感じさせるために動き出した。 ただでさえ佳暁様の中は気持ちがいいのに、その上自分の体の中でバイブが動いているせいで、感じすぎてしまってうまく動くことが出来ない。 けれどもオレの動きはつたなくても、そこにオレの体の中から伝わるバイブの振動が加わっているせいで、佳暁様もいつも以上に感じているみたいだ。 オレが必死で腰を振っていると、佳暁様の乳首をいじっていた聡が、ついでだとでもいうようにオレの乳首をつまんできた。 「ちょっ……聡、だめっ………やっ……あ、あぁーっ……」 ただでさえギリギリだったのに、聡が余計なちょっかいをかけてきたせいで、オレはあっけなくイッてしまった。 しかも体の中のバイブが動き続けているせいで、イッたままでがくがく震えて収まらない。 護が手を伸ばしてバイブのスイッチを切ってくれたおかげで、ようやくおちついたので、慌てて佳暁様の中からくったりした自分のものを引き抜いた。 「すいません、オレ一人で……」 佳暁様を感じさせなければいけないのに、自分一人で達してしまうなんて情けないことこの上ない。 オレは小さくなりながらも、原因を作った聡をキッとにらむと、聡はふてぶてしくにやっと笑った。 「気にしなくていいよ。  それより、どうだった?」 「気持ちよかったです……すごく」 佳暁様に聞かれて素直にそう答えると、佳暁様はうなずいた。 「じゃあさ、ちょっと想像してみて欲しいんだけど、バイブの代わりに聡のものを入れられて同じようにしたら、どうだと思う?  つまり、僕と健太と聡と三人でつながるってことなんだけど」 「三人で……ですか?」 想像もしてなかったことを提案されて、オレは驚いてしまったのだが、側にいる聡と護は驚いている様子はない。 もしかしたら前もって佳暁様から聞かされていたか、でなければ、そのうちに佳暁様がそう言い出すことを予想していたのかもしれない。 「うん、そう。  実は僕、前に三人でしたこともあるんだけど、その時は感じることは感じたんだけど、なんとなく嫌だなと思ったから、それからはしたことがなかったんだ。  でも、健太が相手だったらしてもいい……というか、むしろ積極的にやってみたいなと思ってね。  ……健太はどうかな?」 改めて聞かれて、オレは言われた通りに想像してみる。 聡に抱かれるのは、いつものことだ。 佳暁様を抱くことにも問題はない。 それを三人で、ということなら、佳暁様がいうようにさっきのバイブの代わりに聡のものを、ということになるのだが、さっきバイブであんなに簡単にイッてしまったのに、バイブよりも気持ちがいい聡のを入れられて、快感に耐えることが出来るだろうか。 不安になって思わず聡の方を見ると、聡は小さく、だが力強くうなずいた。 それを見た途端、オレは根拠もなく大丈夫だと思えてしまった。 ……いや、根拠がないわけではないのだ。 オレのことを感じさせてその姿を一番色っぽく見せてくれるのは聡で、それはすなわち、聡はオレの快感をコントロール出来るということだ。 感じさせることが出来るのなら、逆に快感をセーブすることも可能で、聡なら真ん中になったオレをイカせずに佳暁様に快感を与えることができるのかもしれない。 自分の力ではなく、聡頼みなのは情けないけれど、聡だったらきっとうまくやってくれるはずだ。 オレは聡に小さくうなずき返すと、佳暁様の方を向いた。 「大丈夫だと思います。  やってみてください」 オレがそう答えると、佳暁様は「うん、ありがとう」と言った。

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