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番の蝶と狩る蜘蛛_貮

◇…◆…◇  藤の事はもう一人の弟のように思っている。それ故に承諾したというのに、もしもの時の為にと保にまで声をかけていたなんて。 「芳親さんの淫らな姿、楽しみだよ」 「なっ」 「任せといてくれよ。大窪先生の期待に添えるように頑張っからよ」 「保の期待って、どういう事だ。少しだけ肌を見せるだけだよな?」 「そうだけど」  戸惑う芳親に、藤は微笑んで置いてあった縄を手にする。  それを見た瞬間、流石に察した。自分が今から何をされようとしているのかを。 「そんな事をするとは聞いていない!」 「でも、手伝ってくれるんだよな?」  承諾したのは芳親だ。グッと言葉に詰まり、助けを求めるように保の方を見るが裏切られた。 「芳親さんが嫌がる事はしたくないけど……、すまん。俺は見たい」 「なっ」 「そういう訳で、協力してくんな」  その言葉に、正気かと思った。しかも保まで乗り気だ。  もう、こうなれば自棄。 「好きにしろ」  抵抗する気はないと、芳親は力を抜いた。    理非知らず。  着物を乱し真っ赤な縄が手足の自由を奪う。そして真っ直ぐに向けられる視線が身体を火照らせる。 「いいぜ、芳親さん、すごく色っぽい」  筆を夢中で動かす藤。そして、その近くにはもう一人の視線がある。  獲物を狩る肉食動物のようにギラギラとした目。普段は優しい彼の、別の一面を見た。  たまらなく彼が欲しい。  体は正直で、触られてもいないのに下半身のモノは天を向いている。 「芳親さん、辛そうじゃねぇの。一回、抜いとくか?」  と立ちあがろうとする藤に、彼でなく保が良いんだと彼を見る。 「俺がやる」  触るなと、射抜かんばかりに藤を睨む姿に、気持ちが伝わった喜びと、独占欲を感じてゾクゾクと身体が痺れる。 「あぁ、そうだな、それがいい」  ニヤニヤとこちらを見つめる藤。そして、保が傍に来て芳親のモノへと触れた。 「ん、たもつ……」 「ねぇ、芳親さん、藤に見られてこうなったの?」  先っぽを爪でカリッと引っ掻かれ、びくんと身体が跳ねる。 「いっ」 「それとも、俺?」  今度は優しく掌で撫でる。藤に見られているのに身体がこうなるのは保が触れているからだ。 「たまんねぇな、二人とも」  藤が切なくため息をつき、ペロリと唇を舐める。 「ほら、気持ちよさそうに善がってよ。藤に芳親さんは俺だけのモンだってことを見せつけてやって」 「ん、あぁっ、俺は、お前のもの、だ」  芳親が後ろを繋ぎ合わせてイく瞬間を、保は藤へと見せつけるけた。  惚けた顔でガクガクと震えながら欲をはき出す。 「もう、良いだろう?」 「ありがてぇ。良いのが描けそうだよ。後は好きなだけやってくんな。俺はちょいと外にでてんで」  その言葉に頷いたのは保の方。 「藤の好意を無には出来ないな。もう少しだけ、このまま続けようか」  中にはいりっぱなしのモノが大きくなった気がする。 「ちょ、何、おっきくして、あっ」  ぎゅっと胸の粒を摘ままれ、再び中を激しく突かれることとなった。

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