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第88話
圭史さんが角度を変えて僕の尻を突き上げるような形にする。
「うぁっ…」
苦しい。だけどそのことに興奮している自分がいる。
だめだ、こんな…
そう思っても快楽の波が上から塗りつぶしていく。
「クッ、イイ、表情 っ…、だなっ…!」
僕は笑っていたらしい。
覗き込んできた圭史さんの言葉で気づく。
危機感も自己嫌悪も、一線を越えれば快楽のスパイスになる。
快楽に身を任せれば何も考えなくていい。
その感覚にかつての自分は溺れていた。
「ぁあっ……!!!」
幸人さんのものだろう、触れた瞬間に電気が走る。
その瞬間、せりあがってきたものが解放されずにぐるぐるとめぐる。
逃げ場を無くしたエネルギーが暴れまわる。
ビクビクと身体が勝手に痙攣し、内壁がうねる。
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