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第111話
side馨
「か……馨君の、ソレで……犯して、ほしい……」
怯える仔羊みたいな表情でありながら、貪欲に雄を求める瞳にどろりとした情欲と嗜虐心がそそられて、自然と口元が歪む。
(……違う、それじゃあの二人と同じだ……)
少し離れた椅子に座り、俺達の様子を見ている二人の視線を感じつつ、玲さんの瞳を見据える。
「じゃあ……舐めてください」
本当は今すぐにでも挿入 れて突いて喘がせて、ぐちゃぐちゃのどろどろにしてやりたかった。
俺しか、俺だけしか見えないくらい溶かしたかったけれど、せっかくの機会をすぐ終わらせてしまうには惜しいと思う自分がいることも事実で。
「わかった……」
カウンターから降りた玲さんは、ぺたんと躊躇いなく俺の前にしゃがみ、ぱくりと口に俺のモノを含んだ。
「…………ッ!」
ぬるりとした、生温かい口内に包まれ、思わず身体が震える。
「ん、ン……ッ」
既に先走りで濡れていたこともあり、ぐちゅりとすぐに水音が立ち始めた。
(う、あ……っやば……!)
想像以上に、彼の口内はキモチイイ。
正直、口でこれなら孔の中はどれだけイイのだろう。
そう思ってしまうほどには素晴らしい。
「かおる、く……っきもち、い?」
見上げてくる瞳は、あまりに扇情的で。
「っええ、とても……」
良かった。
それはそれは、嬉しそうに微笑むと。
裏筋、鈴口……彼はどこをどのように舐めているのかを見せつけるように、じっくりと音を立てながら責めてくる。
「ッ……んう……また、おっきく……」
(ああ……このまま、じゃ……)
これだけ誘われているのだ。
何を躊躇う必要がある。
そう思う自分と。
あの二人と同じような扱いをしたくない。
同じだと、思われたくない。
そう考える自分がいる。
自然と両手が玲さんへと伸びて、頬に触れた。
「かおる、くん……?」
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