121 / 165

第122話

「ひぁっ、あっあぁあーーっっ」 ビクンッビクンッと二本の杭に貫かれたまま、射精せずに僕は達した。 「くっ、ぅ…っ」 前後から苦悶のような小さな呻き声が聞こえ、それと同時に腹の奥が温かくなった。ハァハァと馨くんが息を荒くしている。どうやら強い締め付けにイってしまったようだった。  馨くんの精子が僕のナカにいるのだと思うと、それだけで僕の体は嬉しがり、再び軽くドライで達してしまった。    不意に、幸人さんに真っ赤に尖る両乳首を、乳輪ごと容赦なくつねられた。 「ひううぅっ!?」 「玲。君が節操なくイクから、彼もすぐイッちゃったじゃないか」 ぐりぐりと押し潰される。 「ごっ、ごめ…っな、さ…っアァ、んっひぁ」 容赦ない力で、痛い。けれど、気持ちいい。 ペニスは萎えることなく先走りを漏らし、馨くんの腹に溜まっていく。痛みさえ快楽に変える僕の姿を、馨くんが見ている。見られてる。 恥ずかしい。嫌だ。 気持ちいい。もっと。 「ぁ、あん…あっ、ぁあ…っ」 まるで壊れた蛇口のように快楽が溢れてくる。 「おい、幸人。玲、またイってるぞ。ナカが痙攣してる。…新谷くんも分かるだろう…?」 「ふっ、すっかり出来上がっちゃったな。『馨くん』、復活した?はやくナカ擦ってやれよ?」 二人の楽しそうな声に、馨くんが眉間にシワを寄せた。 「…うるさいですよ」 不機嫌そうに彼らへ呟くと、強引に僕の後頭部を掴み、ぐいっと引き寄せて唇を奪われた。 まるで、僕の意識を取り戻すかのように。

ともだちにシェアしよう!